2025年 5月 29日

Zoologistから新作「オーキッドマンティス」が5月31日全世界同時ローンチ！さらに既存作の進化系「ビーバーメープルエディション」も同日発売。

こんにちは、NOSE SHOPです。
動物たちの独自の特徴を香りで表現する、カナダ発のユニークなパフューマリーZoologist（ズーロジスト）から、新作2種が2025年5月31日（土）に登場します。

中でもブランドの最新作となる「オーキッドマンティス」は全世界同時ローンチ。手がけたのはNOSE SHOPとも親交の深い、ニッチフレグランスマーケットを熟知した調香師稲葉智夫さんによるものです。

さらに、既存の「ビーバー」を進化させた「ビーバーメープルエディション」も同日発売。

それぞれの香りの構成や背景とともにご紹介します。

Zoologist（ズーロジスト）
ラインアップ（全2種）
エキストレドパルファム｜60ml 36,300円（税込）
取扱店舗｜NOSE SHOP 新宿、渋谷、池袋、麻布台、名古屋、大阪、福岡、オンライン
発売日｜2025年5月31日(土)
発売時刻｜店頭：各店の開店時刻に準ずる。オンライン：正午頃予定

ラインアップ（2種）

甘く、華やかで、残酷。
オーキッドマンティス

オーキッドマンティス｜ハナカマキリ

熱帯雨林の木陰に揺れる蘭の花。一匹の蝶がその艶やかな花弁に引き寄せられる。だが着地の刹那に真実が現れる。花に見えたのは獲物を待つカマキリ。甘く、華やかで、残酷。香りの幻影に誘われた蝶は、もう戻れない。

トップ｜ベルガモット、レモン、デューイーグリーンアコード、ペアー、バジル
ボディ｜ピンクオーキッド、月下美人、イランイラン、ジャスミンアブソリュート、ローズアブソリュート
ベース｜パチョリ、ベチバー、モス、サンダルウッド、ムスク

メモ
熱帯雨林の蒸し暑い木陰で、ひと房の蘭の花が妖しく揺れている。きらめく花弁は小刻みに震え、通りかかった蝶を誘い寄せ、受粉という親密な営みへと誘いかける。絹のように艶めく花の魅力に抗えず、蝶は嬉々として舞い寄る。

だが、着地しようとしたその刹那、その異国的な花は突如として正体を現す。繊細に見えた葉が鋭利な前脚へと変貌し、蝶のか弱い羽を素早くつかみ取る。蝶が自らの運命を悟る間もなく、その頭部は、隠密に潜んでいた蘭カマキリの強靭な顎によって砕かれ、喰われてしまう。

オーキッドマンティスは、あなたを香りの幻影へと引き込む。みずみずしい洋梨、気品漂うバラ、可憐なジャスミンに、バジルとイランイランが絡み合い、蘭の花の濃密な香りを描き出す。背景には、パチョリ、モス、サンダルウッド、ベチバーが織りなす、湿潤な熱帯雨林の気配が広がる。

そして最後に、持続するムスクの余韻が、「美しさはときに野蛮でもある」という真実を静かに思い出させる。

春の光に誘われて、巣穴から顔を出すビーバー
ビーバーメープルエディション

ビーバーメープルエディション｜ビーバーメープルエディション

春の光に誘われて、巣穴から顔を出すビーバー。ロッジを築く音のすぐ近く、カエデの森では樹液が甘い香りを放つ。メープルとココアが漂う空気に、スモーキーな木とアーシーな土。静かに、春が匂いとなって立ち上る。

トップ｜ブルーウォーターリリー、ネロリエッセンシャルオイル（エジプト産）、キャロットハート
ボディ｜メイプルアコード、ベチバーオイル（ハイチ産）、ペルーバルサムオイル、シダーウッド（アトラス産）、シダーウッド（バージニア産）
ベース｜バニラビーンズエキス（CO₂）、カカオシェル（マダガスカル産）、カストリウム、サンダルウッド（ニューカレドニア産）、パチョリ

メモ
春の日差しに満ちた空気が、ビーバーたちの棲み家である絡み合った木組みを優しく包み込み、家族たちを心地よい巣穴から誘い出す。乾いた蕾や小枝ばかりだった冬の粗末な食事は、やがて水辺のスイレンや葉のジューシーなサラダへと変わり始める。

再び巣作りへの衝動が呼び覚まされ、勤勉な大工たちは精力的に作業を始める。枝葉が擦れる音や、湿った泥に尾を打ちつける音の合間に、別の音が聞こえてくる。すぐ近くのカエデの森では、農家たちが太い幹に穴を開け、糖分をたっぷり含んだ樹液を流し出すための道筋を作る。

しかし、ビーバーたちは動じることなく、黙々と働き続ける。ビーバーたちはロッジ（巣）を築き、農家たちは甘い樹液を集め、やがて魔法のような工程で黄金色のシロップへと生まれ変わる──それぞれの手で、静かに春を形づくる。

春の訪れを思わせるビーバーメープルエディションは、みずみずしい花々と、ココアをほのかに感じるメープルシロップの甘美な香りを組み合わせたフレグランス。

スモーキーなウッドに、アーシーなベチバーとパチョリを重ね、カストリウムとバニラが、まるでビーバーのロッジのように温もりと隠れた奥行きを与える。

ビーバーの家族が丹念に築いた巣のように、温かさと秘めた深みを漂わせる香り。

2つの香りが描き出す生き物の姿

今回の2作は、それぞれの生き物が暮らす風景を描き出した香りたち。

オーキッドマンティスは蘭の花に擬態するという特異なハナカマキリがモチーフ。

妖艶な蘭の花が蝶を誘い寄せ、やがて獲物を捕らえるという美と残酷が交錯する一瞬を描写しています。

この香りは、ローズ、ジャスミンといった華やかなフローラルノートに、バジルがアクセントを加え、蘭の神秘的な芳香を表現している。その背景にはパチョリ、モス、サンダルウッド、ベチバーの湿潤な熱帯雨林を思わせる深みを加え、最後にムスクが野生の本能を想起させる余韻を残します。美しさと野蛮さの同居を表現したグリーンフローラルの香水です。

一方ビーバーメープルエディションは、冬の終わりとビーバーの暮らしをモチーフにした香り。冬を越え、活動を再開したビーバーたちが巣作りに励む風景と、カエデの森で農家がメープルシロップを採取する様子が静かに交差し、それぞれの手で春が形づくられていく様を描写しています。

香りは、瑞々しい花々と微かにココアを感じさせるメープルシロップの甘さ、アーシーなベチバーとパチョリが重なり、最後にカストリウムとバニラが温かみと奥行きを加える。ビーバーの巣のように、静かで包み込むような温もりと深みを持ったフレグランスです。

NOSE SHOPの公式YouTubeに稲葉さんが登場！

NOSE SHOP 公式YouTubeにて、5月31日公開の動画に稲葉智夫さんが登場！

Q&A方式で、稲葉さんの香水への愛へ迫ります。今作、オーキッドマンティスの着想源になった場所や、稲葉さんの影響を与えたブランドのビジュアルスタイルなど、見逃せないポイントが盛りだくさん。

ぜひご覧くださいね。

冷静な観察眼に支えられて具現化された動物たちへの畏敬の念
Zoologist

「ズーロジスト＝動物学者」の名が示すとおり、動物たちの独自の特徴を香りで表現することがコンセプト。動物という存在への尽きることのない探究心という衝動が生み出す香りは、非日常的で、美しく、面白く、時に衝撃的でさえある。それらの香りは、動物の生息地、行動、外見やその動物が持つ独特の匂いなどの固有の特徴だけでなく、観察者である人間との類似点や相違点という視点からも色濃い影響が見て取れる。動物たちの生態は私たちにインスピレーションを与え、人間のもつ根源的な本能とも共鳴する。人間にとっての「絶対的な他者」として存在する動物は、探求と敬愛の対象である。

動物を傷つけたくないとの倫理的理由から、天然の動物由来の香料の代わりに合成香料が使われていて、すべての香水には何らかの（合成）動物性香料が含まれている。これら革新的な香りは、一流の調香師たちとのコラボレーションによるもので、日本からは調香師の稲葉智夫氏が2種の香り（モスとナイチンゲール）を担当している。香港出身で香水のコレクターであったヴィクター・ウォンが2013年に立ち上げた、トロント発祥のカナダのパフュ―マリー。