Maison Incens
メゾン アンサン| 父親が息子に遺した手稿から紡がれる香りの物語
Maison Incens(メゾン アンサン)は、2013年にフィリップ・コンスタンタンによって設立されたフランスのニッチフレグランスブランド。フランス人の父とモロッコ人の母を持つフィリップは、モロッコのカサブランカで育ち、父親が創作した架空の文明「Artganis(アルトガニス)」の物語に魅了された。ブランド名は「アンサン一族」を意味し、アルトガニスという魔法の世界を舞台に、香りが社会を支配する独特な文明を表現している。フィリップは父の遺した物語を、香水という形で具現化することを決意した。 調香を担当するのは、グラースで活躍するシニアパフューマーのジャン・クロード・ジゴドだ。彼との出会いがフィリップの人生とキャリアを変え、香水への情熱を呼び覚ました。現在はエリック・ジゴドもインハウス調香師として加わっている。 Maison Incensの香水は、アルトガニス文明の様々な側面を表現するオーパス(作品)として展開されている。2014年のブラックオーパス、2016年のモロッカンテールズ、2021年のレ・アンセンスと続き、2022年には量子香水コレクションも発表した。 このブランドの特徴は、架空の世界観と現実の香りを融合させた独創的なアプローチだ。高品質な原料と職人技にこだわり、オリジナリティあふれる香水を生み出している。フィリップは、感情に訴える製品作りを通じてラグジュアリーの概念を再定義しようとしており、その物語と香りが織りなす幻想的な世界観は、香水愛好家を魅了し続けている。