Maison J.U.S
メゾン ジュス|香水を、解体し、再構築する嗅覚のポップアート
Maison J.U.S(メゾン ジュス)は、デザイン、国際マーケティング、調香企画──異なる領域で長年ラグジュアリーの現場を歩んできた3人の友人たちが、2019年にフランスで立ち上げたニッチフレグランスブランド。香水を「香り」の枠に閉じ込めず、視覚・構造・倫理を横断する“感覚の芸術”として再定義する。ポップアートを思わせる色彩、1950年代の金型を再利用したボトル。すべての香水レシピには調香師直筆の設計メモが添えられ、完全なオープンソースとして開示されている。そこにあるのは、秘匿を美徳としてきた香水業界への痛烈なカウンターだ。アップサイクルを徹底し、香料以外のすべての部品をフランス国内で生産。詰め替え可能なボトルや再利用できるパッケージなど、サステナビリティも美意識と矛盾しないかたちで貫かれる。香りの創作では、名だたるマスターパフューマーに全面委任。消費者テストやマーケティング的な忖度は一切なし。信じているのは、香水が本質的に持つ芸術性と創造の自由。J.U.Sとは「ユニークかつ感覚的な宝石たち」の略。その名の通り、伝統と反骨のあいだで香水というメディアの可能性を更新し続けている。
