Aether
エーテル|化学で奏でる極詩的感覚
Aether(エーテル)は2016年にニコラ・シャボによって創設されたフレグランスブランド。ニコラはナポレオンの血を引くプリンス ミュラによって1930年にパリで創設され一度は潰えた伝説のフレグランスブランドLe Galionを甦らせたことで有名なオーナー兼ディレクター。目指すのは、モダンパフューマリーの根幹を成す精神と美学へオマージュを捧げる香水を創造すること。香りそのものを分子レベルに脱構築し、現代香水の根本にある本質をあらわにすることにある。ブランド創設のきっかけは近年の自然派香水の興隆。「天然香料を主体とした香水ブランドがさまざまあるように、合成香料を主軸にしたブランドも数多く存在しても良いのではないか」という考えのもと、エーテルを立ち上げるに至る。ブランド名の「エーテル」とは古代ラテン語で純粋な空気を表す言葉。制作される香水はそれぞれモダンパフュームを再定義する合成香料のアイコンを中心に構成され、それらは、現代における香りの可能性を示す象徴的な分子を使用しながらも、美しい香りを作り出すことに重きを置いている。それゆえ100%化学合成香料であることは意図せず、天然香料の使用にも柔軟な点がこのブランドの特徴。2024年には伝説的香水ボトルデザイナーのピエール・ディナンの孫ジュール・ディナンが新たなブランドの姿を手がけ、ブランドの洗練性と複雑性を体現したボトルへと刷新された。肌と魂に呼びかける革新的で斬新な香水は私たちの遊び心と冒険心を掻き立て、ピュアでエモーショナルな世界へと誘う。