- 香りの性別
「香りの性別〜境い目が消えつつある男性用の香水と女性用の香水」
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ドニーズ・ボリウ
香りというものは、本質的には性別を有しないものだが、文化的な慣習により香水には男女の区別がなされてきた。しかし、1800年代後半のゲランの「ジッキー」などのジェンダーを意識させ過ぎない香水の登場以降、性別の境界を曖昧にする動きが広がった。男女双方に影響を与えるオーデコロン、性別のステレオタイプを揺るがすゴルチエやミュグレーの作品や、昨今のニッチフレグランスによる性別の再定義など、香りは性別の流動性を示す繊細な表現として進化し続けている。 - 男性が香りをまとう
「男性が香りをまとう〜常識をぶっ壊せ!『香水は女性のためのもの』という固定概念の変遷」
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ウジェニー・ブリオ
西欧では香水は長らく女性的とみなされ、男性の使用は暗黙の中で制限されてきた。時代により男性の香りの使用に寛容な時期もあったが、19世紀には男らしさの理想像が変化し、香りの使用はより慎むべきとされた。20世紀に入り、男性用の香水が登場。特にシダをベースとした香りが男性的価値観と結びつき普及した。男女の社会的役割の変化とともに、香りと性別の関係も流動的に変化している歴史を紐解いていく。