パシフィック ロック モス

フレグランスの名前・色を見ると爽やかなイメージが有るのですが、シトラス系ではないので穏やかな甘さが有ります。時間を通してセージのすっきりとしたイメージとムスクのパウダリー感のバランスが絶妙で、四季を問わず纏う事が出来ます。フローラルノートもしっかりと有ります。

つけた瞬間はレモンの香りと、潮風を思い出すようなマリンノートが一気に広がります。磯臭さは全くなく、マリン系のツンとした香りやキツさも皆無。全体的に香りにトゲがなく優しい印象です。
時間がたつとココナッツを思わせるような少し甘い香りもしてきて柔らかい印象になりますが、最後まで大きな香りの変化は少ない気がします。
嗅いでいると、白い砂浜と澄みきった青い海、海辺のテラスでカクテルを飲んでるようなイメージが思い浮かびます。まさに猛暑の夏にピッタリの香水です！

今まで、有名どころのマリンはあまりすきになれず、マリン系は敬遠していました。しかし瓶の装いと青い液体に惹かれて購入。

確かにマリンはマリンだけど、しつこくないし、ツンと鼻を抜けるような尖った感じがないので気に入りました。

つけたては弱めのレモンもありフレッシュさがあります。馴染んでくると芳醇な感じが出てきます。いずれも嫌味な強さはなく柔らかい印象です。

谷川俊太郎さんの著作の中で、「どんなに深く憧れ、どんなに強く求めても、青を手にすることはできない」「青は遠い色」という表現がありますが、シンプルな瓶の中で、この綺麗なブルーの液体が漂うのを見ていて、ふとその言葉を思い出しました。