秋の始まりに纏いたい香水

この記事がUPされている頃はきっと9月も半ばだろう。(書いているのは8月ラスト数日)
もう季節は秋冬だと主張するように洋服屋にはニットもブーツも、コートも鎮座している。

でも9月って、昼間は暑く夜になり少しだけ落ち着いた気温と風に秋の訪れを感じる月。
暑い日と涼しい日を繰り返しながら本格的な秋に移りゆく。今回は夏の終わり、秋の始まりに纏いたくなる香水をご紹介致します。

Laboratorio Olfattivo|サリーナ


サリーナ

塩気を感じるマリンノートの香りは、直球で夏を連想させてくれる。
サリーナの香りは纏った瞬間に海塩の塩気を感じるが、その香りは海でサーフィンしてます!というような強い主張ではなく、凄く優しい。
それは、レモンピール(レモンの皮の砂糖漬け)とパインニードル(樹木系の香りで、新鮮な森林にいるような香り)がトップから香るから。
ミドルからラストにかけて、ラベンダーやバニラ、ホワイトムスクが加わり塩気にさらに甘さと奥行を足してくれるのがサリーナの香りだ。

そもそも、このサリーナの香りの舞台はイタリアのエオリア諸島のひとつサリーナ島から着想されている。

行ったことは無いので調べてみると、2つの休火山で形作られていて、真っ青な空と海、美しい自然が広がる島らしい。
検索した写真を眺めつ、そこでレモンのグラニータ(シチリア風かき氷のこと)を食べるなんて最高だろうなと想像する.......。
まだスタートラインについたばかりの秋。
夏の思い出と共に秋の日中に纏いたい香水だ。

NOTE:
トップ|レモンピール、海塩、パインニードル
ボディ|ホットサンド、マートル、ウォームウッド、マリンスパート、ラベンダー
ベース|バニラ、ホワイトムスク、シダー

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D.S.&Durga|ローズアトランティック

ローズアトランティック

ローズの香りでそのブランドの姿勢が分かると言われるほど、ローズの香りの解釈は様々だ。
このローズアトランティックを私の言葉で表現するなら。(あまり色気のない言い回しだが)「薔薇の塩漬け」かもしれない。
それは、桜の花の塩漬けのように塩気の中に桜をしっかり感じる事が出来る事に近いが、決してマリンノートでは無く、風に乗って香ってくる海の香りのようにさり気ない。

この香水はベルガモット、レモンの柑橘系の爽やかな香りと共にローズアコード、ローズペタル(花びら)、リンデン(深くて濃いフローラルな香り)がメインで香り、最後は優しいムスクになっていく。フローラルが強すぎるわけでもなく、誰にでも親しみやすいローズの香りになっていると思う。

日中はまだ半袖でいけるかな...?
でも羽織るジャケットは持っていくべきか...?
夏も秋もまだ混在している一日の始まりに、フローラルノートにマリンをほんのり乗せたこんな香水はどうだろう。

NOTE:
トップ|ベルガモット、ペタル、レモンオイル
ボディ|リンデン、ソルトスプレーローズアコード、デューングラス
ベース|ムスコン、ソルトウォーター、ホワイトモス

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AGONIST|惑星ソラリス

惑星ソラリス

夏になるといつもより気になる香りと言えば柑橘系かもしれない。
でも、グレープフルーツやレモンの柑橘系の香りは最初は香るけど、すぐ消えちゃうんだよね、、、なんて思っていたのは私だけではないはず!!
この惑星ソラリスはグレープフルーツフルーツやレモン、マンダリン、プチグレン(ビターオレンジの木の葉っぱ)の爽やかなシトラスの香りを長持ちさせる事に注力を注いだ香水。
その秘訣は生姜の根っこ。これが入る事でラストまでみずみずしいグレープフルーツを感じられるのだ。
しかし、ただの爽やかな香りでは終わらない!
ラストはトンカマメ、ベンゾイン(樹脂)ウッディーアンバーの重厚感ある甘さがシトラスノートをしっかり受け止めてくれる。
この香水は白夜をイメージして作られており、昼の時間が最も長くなる夏至の時期、真夜中でも沈むことのない太陽のきらめきや温かさを感じる香り。

昼の時間が徐々に短くなっていくと同時に、
長い夜が少しずつ忍び寄ってくる。
夜の寂しさを感じる前に出会って欲しい香り。

NOTE:
トップ|ピンクグレープフルーツ、レモン、グリーンマンダリン、グリーンカラント、プチグレイン、ブラックペッパー
ボディ|オゾンアコード、ヴィグナピーチ、ジンジャーの根、アオモジ、楓子香
ベース|トンカマメ、ベンゾイン、シスタス、パチョリ、ウッディーアンバー

夏の終わりの余韻を楽しみつつ、私はこの香水を纏いたいなと思いました。皆様の秋の初めの香りはなんでしょう?教えて下さいね。
では、また次回。
浦野でした。