【新ブランド!】もしも夢が香水になったら。夢に香りを感じる“オルファクトリードリーマー”を着想源にした「Neydo(ネイド)」が日本初上陸!11/28(金)本格上陸!

こんにちは、NOSE SHOP です。
「嗅覚の夢」を着想源とするフランス発のニッチフレグランスブランド「Neydo(ネイド)」が11月28日(金)にNOSE SHOPの仲間入りを果たします。

Neydoは、2024年にフランスで創業されたニッチフレグランスブランド。着想源となるのは、“嗅覚の夢”という稀有な現象。夢の中で香りを感じる人々“オルファクトリードリーマー”にインスパイアされ、一般公募した夢の体験からすべての香りを生み出しています。

身につけた人に夢が現実になったような感覚をもたらす香り8種の展開です。

今回は、稀有な現象を題材にしたブランドの力をたっぷりとご紹介いたします!

  • Neydo(ネイド)
  • ラインアップ(全8種)
  • オードパルファム(8種) 50ml 16,500円(税込)
  • 取扱店舗|NOSE SHOP 高輪、池袋、有楽町、SLOPE、横浜、オンラインストア
  • 発売日|2025年11月28日(金)
  • 発売時刻|店頭:各店の開店時刻に準ずる。オンライン:正午頃予定

実際に見た“夢の世界”がモチーフとなる香水

実際に見た“夢の世界”がモチーフとなる香水

世界には極めて稀な体験をする、“夢の中で香りを感じる人々=オルファクトリードリーマー”が存在します。Neydoは、この“嗅覚の夢”を着想源に、調香師も“夢をとらえる人=ドリームキャッチャー”として再定義。潜在意識の奥底から香りを掘り起こすことをコンセプトにしています。

香りは、一般公募した実際の夢の体験がモチーフ。それぞれの香水は、夢を見た人物の名前と日付がタイトルになっています。また、次なるフレグランスの着想源となる“夢”の公募には、誰でも専用のメールアドレス(story@olfactory-dreamers.com)宛に送ることができ、Neydoは夢を見るすべての人へ「最も個人的で親密なイマジネーションを、世界が体験できる香り」に変えて提供しています。

夢が現実になったような、幽玄で幻想的な香りを展開

夢が現実になったような、幽玄で幻想的な香りを展開

Neydoが目指すのは、まるで夢が現実になったような感覚をもたらす、幻想的な香り。

夢や香りは感情を揺さぶるものであると同時に、言葉では捉えにくい抽象的なもの。そのため、一般的なフレグランスのようにノート(香調)を重視した直接的な説明ではなく、質感を大切にした五感を喚起する文章とともに香りを展開しています。

ブランド名である「Neydo」もまた、ネパール・カトマンズ渓谷の仏教僧院「ネイド」から名付けられており、気高い沈黙や、言葉にならない美や真実を表現しています。

Neydoは、幻想と現実に揺れる幽玄な空気をまとった、日常に夢を吹き込む香りの体験を届けています。

夢と現実の架け橋となる、“モールス信号”を取り入れたデザイン

夢と現実の架け橋となる、“モールス信号”を取り入れたデザイン

パッケージデザインのキーとなるのは、「モールス信号」。音だけで通じ合えるモールス信号が、夢の世界(カラー)と現実世界(グレー)との架け橋になるビジュアルをイメージして制作。

施されたドットはモールス信号で“夢”を、ボトルの番号は夢を見た“日付”をそれぞれ示しており、香りと調和した特徴的なカラーリングが目を引く、シンプルながら存在感のあるデザインになっています。

人々の夢と想像力にそっと触れる、幻想的な香りの体験をぜひお楽しみください。

ラインアップ(8種)

母の煮るベリージャムの香りが満ちる
ベリークレイビング 23.06(6月23日 アリスの夢)

母の煮るベリージャムの香りが満ちる ベリークレイビング 23.06(6月23日 アリスの夢)

母の煮るベリージャムの香りが満ちる、夏の遅い朝。マグノリアが揺れ、蝶が踊る庭。泡に映る猫の背、指先に残る毛並みのぬくもり。おもちゃを探すように撫で続ける。全ては目覚める寸前、アリスが滑りこんだ夢の中。

トップ|ブラックカラント、ライチ、レッドフルーツ
ボディ|マグノリア、ルバーブ、ローズ
ベース|アンバーグリス、ムスク、バニラ、スパイシーノート、パチョリ

パフューマー|ジュリア・ロドリゲス

メモ|
アリスの夢に着想を得て

私はかつて子どものころによく通った大きな家にいる。
広々とした庭があり、そこには柵がない。芝生は森の始まりで途切れ、家の向かいにあるマグノリアだけが揺れながら生き生きとした影を落としている。
草むらにはひまわりほど大きなポピーが咲き、あちこちで蝶が花にとまっている。
時刻は午前の遅い時間。陽射しが満ちており、光が大きな窓ガラスを横切りながらアラベスク模様を描き、動くステンドグラスのような景色を生み出す。

母はキッチンでジャムを作っており、摘みたてのベリーで手が染まっている。
香りが部屋中に広がり、私はその酸味のある匂いをはっきりと感じ取る。
鍋の中の液体を味見したくなるが、母は「冷めるまで待ちなさい」と言う。
時間をつぶすために庭に出てシャボン玉を吹く。
ピンクと青の薄い膜に自分の姿が映る。

その後ろには、だんだん輪郭がはっきりしていく何かが見える――日なたぼっこ中の猫である。猫は鳴き声で私を呼び、私はその体を撫でる。
毛並みに手を通すたび、お気に入りのおもちゃが見つかるので、夢中で撫で続ける。
だが、母がテーブルに呼ぶ声でやめなくてはならない。
そこで目が覚める。

スズランの扇風機が甘い風を運ぶ
ウェア ラブ ビロングズ 22.07(7月22日 アンドレアの夢)

スズランの扇風機が甘い風を運ぶ ウェア ラブ ビロングズ 22.07(7月22日 アンドレアの夢)

アンドレアが見た夢。南仏プロヴァンスの朝、やわらかな光とリネンの香りに包まれて目覚める。隣のベッドには温もりが残り、スズランの扇風機が甘い風を運ぶ。水音とともに扉が開く。愛しい人の顔が、きっとそこに。

トップ|ベルガモット、イランイラン、レッドフルーツ、マンダリン
ボディ|スズラン、オレンジ、ウッディノート
ベース|ムスク、アンバーグリス、サンダルウッド

パフューマー|ジュリア・ロドリゲス

メモ|
アンドレアの夢に着想を得て

「私は見知らぬ部屋で目を覚ます。そこはまるでプロヴァンスの農家のようである。半開きの窓からやわらかな夏の光が差し込み、リネンのカーテンがそよ風に揺れている。私はまるで重さを感じないように心地よい。ベッドには波のようなさざ波が静かに広がり、まるで生きているかのように感じる。この大きなベッドの片側に私は横たわり、もう一方はまだ温もりが残っている。シーツの香りが私を包み込み、すっかり虜になってしまう。外気と肌の匂いが混ざり合っている。

空いた枕の香りを幸せそうに吸い込む。この家で暮らしているに違いない。なぜなら、枕元のテーブルには私のお気に入りの本が二冊置かれているからだ。顔を上げると、すずらんの花でできた扇風機が回転するたびに甘い香りを放っているのが見える。隣室のバスルームからは水の流れる音が聞こえてくる。中に入ろうとするが、ドアには鍵がかかっている。振り返った瞬間、私はいつの間にか草原にいて、素朴な木のテーブルに座っている。

野の花を眺めながら、コルヌコピアのように次々と満たされるオレンジジュースを飲む。目を閉じて、この瞬間の美しさに身を委ねる。カギが回るやわらかな擦過音が私の夢想を中断する。ついにバスルームのドアが開く……私は本当の愛の人の顔を見ることになると分かっていて、心が高鳴る。」

重力の概念さえ裏返る奇妙な島
ファー ベリー ファー 18.08(8月18日 ポールの夢)

重力の概念さえ裏返る奇妙な島 ファー ベリー ファー 18.08(8月18日 ポールの夢)

ポールが見たのは、重力の概念さえ裏返る奇妙な島。頭上には海、どこにもないはずのレモンの木の影。冷たい水と潮風、香る果実、一人きりの感覚。力のままに海へ跳ぶが、何度でも砂へ還る。もう戻れない、この孤独。

トップ|マンダリン、グリーンノート、ブラッドオレンジ
ボディ|ジャスミン、ピオニー、アクアティックノート
ベース|ホワイトムスク、ホワイトウッド、シダーウッド

パフューマー|モード・シャベニ

メモ|
ポールの夢に着想を得て

私は、現実のルールが通用しない奇妙な島にいる。世界はひっくり返って見え、私の感覚をとらえて離さない。
頭上に広がるのは空ではなく、重力に逆らうようにぶら下がる広大な青い海である。私は手を伸ばし、指先で冷たい水に触れ、潮風が肌をなでるのを感じながら、海の香りに浸る。
遠くには、ガラスかプラスチックでできたような透明なボートが見える。誰かが乗っていないかと目を凝らすが、ボートは空っぽである。私はひとりだ。

隣の砂の上にはレモンの木の濃い影が落ちているが、周囲を見回しても木はどこにもない。鮮やかな黄色い果実も見当たらない。
それなのに、爽やかなレモンの香りが空気を満たし、私の体中を駆け巡る。私は力がみなぎるのを感じる。

日陰に足を踏み入れると、そこはひんやりとしていて新鮮である。私は知っている世界には戻りたくないと感じる。
私は走り出し、勢いをつけて頭上の海に飛び込もうとする。しかし、どんなに高く跳んでも、必ず砂の上に戻ってきてしまうのである。

原始の森の命がひそやかに肌を駆け抜ける
モスランド 12.09(9月12日 ロベルトの夢)

原始の森の命がひそやかに肌を駆け抜ける モスランド 12.09(9月12日 ロベルトの夢)

全裸のまま空を落ちるロベルト。雲を裂き、風を駆け、森のざわめきに引き戻される。朝露に濡れた地に立ちビロードのモスを纏いジュニパーの冠を編む。アドレナリンが鎮まり原始の森の命がひそやかに肌を駆け抜ける。

トップ|ジュニパーベリー、サイプレス、ピンクペッパー
ボディ|クローブ、ホワイトシダーウッド
ベース|ホワイトアンバー、アンバーグリス、クリスタルモス、ベチバー

パフューマー|ベルトラン・ドゥショフール

メモ|
ロベルトの夢に着想を得て

肌が冷たさでひりひりしている。そのとき、髪を駆け抜ける風に気づく。私は飛んでいるのだ!しかも、驚いたことに全裸である。息が詰まるが、恥じらっている暇はない。無事に着地することに集中しなければならない。雲を次々とくぐり抜け、アドレナリンで頭がぼうっとする。すべてが暗転する寸前、葉のざわめきが私を地上へと引き戻す。その音が耳を満たし、私は青々とした森の上層を滑空している。激しく打っていた心臓も、次第に穏やかなリズムに変わる。スピードが落ちると、ようやく周囲の景色がはっきりと見えてくる。ホワイトシダーやサイプレスの木々が高くそびえている。

再び肌がひりひりする。何か着るものを探さねば。私は足で地面を踏みしめながら前へ進む。しっかりした地面に感謝しながら、やがて開けた場所にたどり着く。そこでは、森の床一面を覆うビロードのように柔らかなクリスタルモスをまとい、自分の体を覆う。ようやく服を手に入れ、体も温まり、探索への期待が高まる。ジュニパーとベチバーで冠を編み、ほのかに甘い空気を吸い込む。都会の重たい霧とはまるで違う。足取りも軽くなる。花の乳白色の樹液を飲み、最も高い木々に登る。森全体が朝露にきらめいている。私は、今やここに生きているのだ。

髪から漂うアンバーが記憶の扉を開ける
ウッド ヘイズ 01.11(11月1日 セリーヌの夢)

髪から漂うアンバーが記憶の扉を開ける ウッド ヘイズ 01.11(11月1日 セリーヌの夢)

セリーヌが見たのは、向かいのバルコニーにいる思い出せぬ男。マグカップからサフランとミント、髪から漂うアンバーが記憶の扉を開ける。バリの雨、サンダルウッドの小箱。ふと気づくと手に残る彼の顔を刻んだ流木。

トップ|コリアンダー、サフラン
ボディ|パロサント、サンダルウッド、ドリフトウッド
ベース|アミリス、クリスタルモス

パフューマー|ベルトラン・ドゥショフール

メモ|
セリーヌの夢に着想を得て

私はバルコニーで、流木をぼんやりと削りながら時間を過ごしている。ふと、何かが目にとまる。向かいの建物のバルコニー、まるで自分と同じ場所に、一人の男性がいる。彼の髪は少し濡れているように見える。読書に夢中で、私がじっと見ていることには気づいていない。

彼がページをめくると、私の親指と人差し指の間にも紙の質感が感じられ、その摩擦から、古びたページ特有の、説明しがたいけれど懐かしい香りが広がる。私は彼を知っている。しかし、どうしても思い出せない。
そこへ、裸足の女性が彼の後ろからやってくる。風が彼女の長い髪をなでると、アンバーの温かく甘い香りが空気に広がる。彼女は彼にマグカップを手渡し、そっと頭にキスをする。彼がひと口飲むと、私の唇にもサフランとミントの味が広がる。思い出が映画のワンシーンのように脳裏を駆け抜ける。

五年前、街角でタイプライターで詩を売っていた彼との出会い。暗いダンスフロアでの初めてのキス。雨のバリを駆け抜けた夜。片膝をつきながら差し出されたサンダルウッドの小箱。そして今、バルコニーにいる彼の後ろ姿。私は自分の裸足を見下ろし、手には流木に刻まれた彼の顔の彫刻があることに気づく。

フリージアとタバコをまとったパリジェンヌ
ブロンド レッドヘッド 16.11(11月16日 アントワーヌの夢)

フリージアとタバコをまとったパリジェンヌ ブロンド レッドヘッド 16.11(11月16日 アントワーヌの夢)

アントワーヌが見た夢。ベーカリーに現れたのは、フリージアとタバコをまとったパリジェンヌ。選ばれたケーキが宙を舞い、花とクリームが弾ける。ふたりは床で笑い合い、目覚めると口に甘さの記憶が残っていた。

トップ|サフラン、ライム、オレンジ
ボディ|ローズ、フリージア、フィグミルク、デーツ
ベース|バニラ、チョコレート、ミルラ、ドリフトウッド、ブロンドタバコ

パフューマー|ベルトラン・ドゥショフール

メモ|
アントワーヌの夢に着想を得て

私はマカロンの豪華なディスプレイの仕上げをしていた。そこへ、信じられないほどシックなパリジェンヌがベーカリーに入ってくる。片腕には生い茂るフリージアの花束、もう一方にはショッピングバッグを持っている。彼女のストロベリーブロンドの髪は絶妙に無造作に整えられている。

彼女が店内を歩きながら商品を見ていると、ブロンドタバコの陶酔的な香りが、バニラをまとったペストリーのケースと混ざり合う。「エクスキューズモワ」。彼女の声は滑らかで豊かだ。バラとイチジクで飾られたケーキを指さして「これをお願いします」と言う。私は夜明け前から働いて疲れきっていたが、夢うつつのまま彼女の方へ向かう。ケーキを覆うクロッシュを持ち上げると、ガラスケースの中で抑えられていたその香りが、一気に広がる。「デリシューズ」と彼女はつぶやく。

その後はまるで夢の中の出来事のようである。重いケーキを持ち上げた次の瞬間、それが宙を舞い、トッピングがあちこちに飛び散る。気がつけば、彼女も私もケーキもみんな床に倒れている。フリージアの花があたり一面に散らばり、彼女の髪にも私の頬にもクリームがついている。

私たちは言葉もなく見つめ合う。だがやがて、彼女が笑い出す。その音楽のような笑い声が店内に響き渡る。私は彼女を助け起こし、絹のブラウスについたパンくずを払おうとする。「デリシューズ、デリシューズ!」

見覚えある誰かが手渡したカルダモン香る飲み物
ブレス アウト 01.02(2月1日 エイデンの夢)

見覚えある誰かが手渡したカルダモン香る飲み物 ブレス アウト 01.02(2月1日 エイデンの夢)

エイデンが見たのは、夏の雪山。滑り落ちた先は結晶塩きらめく洞窟、そして湯けむり立つ温泉。見覚えある誰かが手渡したカルダモン香る飲み物。それは子供時代の記憶。肩の力が抜け、私は静かに息を吐いた。

トップ|ソルト、エレミ、マリンノート、ダヴァナ
ボディ|カルダモン、フランジパニ、アンブレット、インセンス
ベース|ムスク、カシミア、アンバー、サンダルウッド

パフューマー|ソワジ・ボークール

メモ|
エイデンの夢に着想を得て

お気に入りの夏のスノーボードの聖地で、私は広大な高山の地形を眺めている。スノースーツの中で、期待に肌が粟立つ。私は深呼吸し、音楽のボリュームを上げて、飛ぶように山を滑り降りていく。

新鮮な空気が頭を駆け巡り、私は手付かずの雪の上をいともたやすく滑っていく。完璧なライドだ。しかしその時、コントロールを失っていくのを感じる。転がり落ちていく。ようやく止まった時、まるで永遠に落ち続けていたかのような感覚だった。音楽は消えている。途中でイヤホンをなくしてしまったのだ。ガンガン鳴っていた音楽よりも、静寂の方が大きく感じられる。

近くに、洞窟の入り口が見える。ボードのビンディングを外し、中へ歩いていく。薄暗い空間で、巨大な結晶塩の塊がきらめいている。空気そのものが、ひんやりと乾いていて、塩気を含んでいる。塩の壁に手を伸ばそうとしたその時、足元の地面が崩れ落ちた。

次の瞬間、私は暖かさに包まれていた。湯気が立ち上り、空気に金属的な質感を加えている。霧が晴れると、自分が温泉の中に立っていることに気づいた。その透明な湯はミネラルで輝いている。

影から見覚えのある誰かが現れる。知っているのに、名前が思い出せない。彼は、スパイシーなカルダモンの香りがする飲み物で満たされた魔法瓶を私に手渡した。その味は、一瞬で私を子供の頃に引き戻した。肩の緊張がすっと溶けていき、自分がどこに着地したのか、もう混乱はなかった。私はもう一度、ゆっくりと一口飲み、息を吐き出した。

ザクロとスイカ、ネオン色の果実
エイリアン フルーツ 30.03(3月30日 フランチェスカの夢)

ザクロとスイカ、ネオン色の果実 エイリアン フルーツ 30.03(3月30日 フランチェスカの夢)

フランチェスカが見た夢は、極彩のリゾート。ザクロとスイカ、ネオン色の果実。現れた子供たちは空を指し、世界はピンクに染まる。残された果実を光にかざすと、すべてがライムイエローに溶けていった。

トップ|ユズ、レッドカラント、ザクロ
ボディ|グアバ、シクラメン、レッドフルーツ
ベース|ムスク、ホワイトアンバー

パフューマー|ベルトラン・ドゥショフール

メモ|
フランチェスカの夢に着想を得て

ありえないほど豪華なリゾートのプールサイド。ビキニやサロン、スイムパンツが、鮮やかな虹のように目に飛び込んでくる。イタリア語、中国語、フランス語、スペイン語。会話の断片が耳をかすめていく。ウェイターたちがカバナの間を縫うように行き来し、トロピカルカクテルや新鮮なフルーツ、柚子シャーベットのトレーのバランスを取っている。

私はドリンクに浮かぶザクロの種をカリカリと噛み、隣のテーブルから一切れのスイカに手を伸ばす。それは氷のように冷たく、一口食べるごとに果汁が手首を伝って滴り落ちるほど瑞々しい。肩をトントンと叩かれて顔を上げると、くすくす笑う二人の子供がいた。二人とも、ドラゴンフルーツとスターフルーツを掛け合わせたようなエキゾチックな果物を食べている。ほとんどネオンカラーに近い、ライムイエローの果物だ。背の高い方が、私にナプキンを差し出してくれた。

お礼を言おうと、私が知っている限りの言葉を試してみるが、彼らはますます不思議そうな顔で私を見るだけ。「グラッツィエ、シェイシェイ、メルシー、グラシアス」。彼らははにかむように笑い、私が一度も聞いたことのない言葉で囁き合っている。「どこから来たの?」私は手振りも交えながら尋ねる。

彼らは空を指さした。すると、空が突然、真っ青からピンク色に変わった。私が視線を戻すと、彼らはもう駆け去ってしまっていた。色とりどりの果物を十数個も残して。その一つを光にかざしてみると、突然、全世界がネオンライムイエローの光に包まれた。

もしも夢が香水になったら
Neydo

もしも夢が香水になったら Neydo

Neydo(ネイド)は、2024年にフランスで創業されたニッチフレグランスブランド。着想源は「嗅覚の夢」という稀有な現象。夢の中で香りを感じる人々――“オルファクトリードリーマー”の存在にインスパイアされ、無意識の奥底に潜む香りの記憶を呼び覚ます。香りはすべて実際の夢の体験から生まれ、公募された物語に基づいて構成される。調香師は単なる技術者ではなく、夢をすくい上げる“ドリームキャッチャー”として再定義されている。

こうして誕生した香りは、まるで夢が現実になったような感覚をもたらす。幻想と現実のあわいに揺れる幽玄な空気をまとい、日常に夢の質感を吹き込む。ブランド名は、ネパール・カトマンズ渓谷の仏教僧院「ネイド」から取られており、そこに宿る“気高い沈黙”にならい、香りによって言葉にならない美や真実を立ち上らせる。

香りをまとうという行為は、深層心理と世界のあいだに橋をかけること。Neydoは、夢と香りが交差するその場所で、人間の欲望と想像力にそっと触れるブランドである。

 おわりに

 今回は、「嗅覚の夢」を着想源とするフランス発のニッチフレグランスブランド「Neydo(ネイド)」をご紹介しました。 夢と現実のあわいを表現した、幽玄で幻想的な8つの香り。 モールス信号が刻まれたボトルから漂う、誰かの個人的な夢の物語を、ぜひその肌で感じてみてください。

  • Neydo(ネイド)
  • ラインアップ(全8種)
  • オードパルファム(8種) 50ml 16,500円(税込)
  • 取扱店舗|NOSE SHOP 高輪、池袋、有楽町、SLOPE、横浜、オンラインストア
  • 発売日|2025年11月28日(金)
  • 発売時刻|店頭:各店の開店時刻に準ずる。オンライン:正午頃予定