嫌われがちなあの香り…

こんにちは!NOSE SHOP銀座店の秋間です。

皆さんはどんな香りがお好きですか?
実は私、色んな香りが好きな中であまり共感されない香りの好みがあるんです。

それはタバコの香り。
実際吸うのは好きではないのですが、
タバコの香りが入っているとお香とはまた違ったスモーキー感が出て、甘い香りでも引き締まった、どこか大人っぽい印象になる気がしています。
そんなタバコの香りの入った香りは意外にも沢山ありますが、今回は私の好みで一部ご紹介させて頂きますね。

STORA SKUGGAN(ストラスクガン)/シルフィム(絶滅した古代植物)

スウェーデンのブランド、ストラスクガンからはスッキリした柑橘の印象が強いシルフィムを。
シルフィムとは、その昔最も価値のあるスパイスとして人々に好まれた植物の名前で、人の手で栽培が出来ず、最後の1本をあの皇帝ネロが食べて以降絶滅してしまった、という伝説を持っています。
もちろん現在生きている人の中にはシルフィムを食べたことがある人も、見たことがある人も居はしませんが、そんなに魅力的な植物は果たしてどんな香りだったのか?もしまだ存在していたらきっとこんな香りだったんじゃないか?という、現代人のロマンを詰め込んだ香りなんです。
この香水に使われているシルフィムアコードというものがその想像上のシルフィムの香りにあたり、内容は書かれていないものの渋さもある柑橘のような爽やかな香りがします。
そこにジンジャーやブラックペッパー、シナモンといったスパイスが加わることで少しエッジが効き、タバコが全てをふわりと包むことによりなんともモダンなカジュアルさも演出してくれます。
ストラスクガンの香水には天然香料も多く使われているため香り立ちが優しく、かつ肌に乗せるとよりよく香ってくれるので、店頭に来てくださった時は是非お肌に乗せてみてください!

LES BAINS GUERBOIS(レバンゲルボワ)/1978 レバンドゥーシュ

パリにある5つ星ホテル、レバンパリの時代変遷を追ったレバンゲルボワから、1978を。
こちらの香りは、1885年お風呂屋さんとして生まれたこの場所が、1978年にナイトクラブへと変わった時代をイメージされた香りです。(このクラブ、アンディーウォーホル等有名人にも愛されたクラブだったみたいです)
ナイトクラブらしく、ウイスキーや甘いカクテルを思わせる香りや、ヘリオトロープの醸し出す白粉のようなパウダリー感を経て、最後はバニラの香るウッディーに落ち着きます。
ここでもやはりブロンドタバコというフランスの代表的なタバコ(黒タバコと言うそうで少し癖があるそうです)の香りがほのかに香ることにより、より一層クラブという少しアングラな世界観に深みが出ています。
こちらはひと嗅ぎした時にスモーキー!というほどの印象は受けないので、タバコの香りではあるもののオフィス等でも付けられてしまいそう。

ETAT LIBRE D'ORANGE(エタリーブルドオランジェ)/ジャスマンエシガレット(らしさからの解放)

私の偏愛ブランド、エタリーブルドオランジェからはジャスマンエシガレットを。
詩を作ってからその詩に合う香りを作るというなんとも素敵なコンセプトのこのブランドからは、ジャスミンとタバコの葉の香りがしっかり香る珍しい香りがローンチされています。
このタバコは葉なので前の2つとは少し違うのですが、私にとっては軽音サークルに入っていた頃、先輩が部室で巻いていた巻きタバコの香りを鮮明に思い出す懐かしさもある香りです。

この香水は「女性は女性らしくあるべき」という固定観念に押さえつけられていた時代、タバコ片手にジーンズ姿でスクリーンに登場したシャルロット・ゲンズブールさんや、ミステリアスで媚びない魅力のグレタ・ガルボさんからインスピレーションを得た香りなので、現代に生きる私達でも言われたことのある「あなたっぽくないね」「女の子なんだから、男の子なんだから」といった呪いの言葉から解放してくれます。

ジャスミン=官能的と言われがちですが、そうは言わせない程タバコの葉がしっかり締めてくれるこの香りを纏って、己の道を堂々と進んでいきましょう!

オススメのタバコの香りがする香水があったら教えてくださいね。
それではまた!