匂いの記憶

匂いの記憶はヒトの脳にこびりつくみたいに覚えているといわれます。
それは古くなって、開きにくくなった木製の抽斗(ひきだし)のように。

子どものときの記憶。
たとえば遊園地に行った楽しかった思い出。
それも匂いと一緒に覚えているかもしれません。
遊具の船に乗った風景の記憶をよりリアルな味付けをしてくれるのが、水の匂いの記憶。
匂いの記憶は思い出のシーンを三次元にしてくれる装置。
家族でテーブルを囲んだ外食の記憶。
最後に食べたバニラアイスを鼻が感じて記憶に残っているかもしれません。

匂いの記憶 

にわか雨に降られた日の記憶。
アスファルトに水玉模様ができ始めると埃っぽい匂いが鼻をついた、という思い出は隣の誰かと同じ傘中で聞いた雨音と一緒に甘酸っぱい記憶になっているかもしれません。

記憶の抽斗を開けるのは貴方の鼻の才能。 NOSE SHOPでいろんな香りを嗅いでみてください。
貴方の好きな香り、貴方が気になる香りが貴方の記憶を甦らせるかもしれません。

好きな香り、気になる香りは糸電話の片方の紙コップ。
もう片方は貴方の記憶の抽斗。
そのふたつを有機的に繋げてくれるのが香りです。

匂いの記憶 

貴方の脳の底のほうに、大切に仕舞われた抽斗の1番奥にある遠い彼方の記憶を見つけて。 それをすぅっと引っ張り出すように。
香りの中に風景までも蘇る瞬間が潜んでいるかもしれません。
大地を感じさせる土の香りと一緒に、畑で捥いだトマトの新鮮な味を思い出すかもしれません。
それは鮮明なトマトの色と一緒に。
貴方をかつての時間に誘ってくれるでしょう。

街をイメージした香水の香りに昔旅した場所の風景を訪れることができるかもしれません。
それは心の瞬間移動。

匂いの記憶

五感の中でも嗅覚は何故か風景と繋がることが多い気がします。
記憶の風景を探しにNOSE SHOPを訪れるのも良いかもしれません。



text|Toru Kitahara
photo|NOSE SHOP

北原 徹 フォトグラファー、編集者、文筆家 マガジンハウスで「anan」の編集や「POPEYE」の副編集長などを経験後、独立。2016年にファッション誌「PLEASE」を立ち上げ、国内外のハイブランドを撮影、編集し話題に。2022年には丁寧な暮らしのための雑誌「This」を創刊。2022年7月の「渋谷パルコ」のシーズンビジュアル「2022 A/W NEW LOOK」ではモデルにモトーラ世理奈さんを起用し、総合ディレクション、アートディレクション、写真、スタイリングとして制作。カタログをはじめビジュアル製作も多数。
Instagram:@torukitahara