【新作発売記念!】孤高の芸術家 アレッサンドロ・グアルティエーリ

こんにちは、NOSE SHOPです。
皆さんは、NOSE SHOPの誕生に大きく関わった香水界の著名な人物をご存知ですか?

その人の名は、アレッサンドロ・グアルティエーリ。彼は数あるニッチフレグランスブランドの中でも根強い人気を誇るNasomatto(ナーゾマット)とOrto Parisi(オルト パリージ)の香りを制作しており、ミステリアスなブランドの空気感と相まってエニグマティックな調香師として知られています。

2025年5月には、Orto Parisiより実に4年ぶりとなる新作リズヴェリウムがリリース。それを記念して今回は、これまでの彼とのエピソードや、彼が制作してきた人気のアイテムをご紹介します。

孤高の芸術家 アレッサンドロ・グアルティエーリ

アレッサンドロ・グアルティエーリはイタリア出身の調香師。
自身が手がけるNasomatto(ナーゾマット)やOrto Parisi(オルト パリージ)をはじめとし、香料を明かさないミステリアスな香りや、「失敗によって導き出された香水」を発表するといった、アバンギャルドな手法で香水を創作することで知られています。

彼のキャリアはドイツで調香の修行をすることからスタート。その後、香料メーカーで数々の有名ファッションブランドで調香を手がけ、8年にわたるキャリアを築いた後、自分の安定したキャリアを捨て、ひとりの総合芸術家として自身のオリジナルの哲学を体現した、大胆で過激なコンセプトの香水を発露させるべく、独立独歩の道を刻むことを覚悟。アムステルダムにて自身のブランドNasomattoを設立するに至ります。

彼の調香師としての原点は、母方の祖父であるパリージの存在があります。祖父パリージは靴職人として働いたのち、精肉店を営んでいました。肉を捌いた時に立ちのぼる、精肉の匂いが幼少期から身近だったことからも、生々しい香りが彼自身の調香のスタート地点になっています。

また、彼はトップノート、ミドルノート、ベースノートといった香りのピラミッドに頼ることはなく、使用している原料も開示しないというスタンスをとっています。それは、原材料に対して深い敬意を持っており、それゆえに、それらを明かすことは嗅覚体験を限定し、誤解を生むと考えているためです。

この彼の唯一無二とも言える調香スタイルは多くの熱心なファンを生み出し、クリエイティブな調香師のひとりとして知られています。

彼が手がけたNOSE SHOP展開中の作品はこちら

アレッサンドロ・グアルティエーリとNOSE SHOP

NOSE SHOPとアレッサンドロ・グアルティエーリとの関わりは、NOSE SHOP創設前の2010年ごろに遡ります。アレッサンドロさんが突然日本へ訪れるということで、代表の中森が急遽会うことに。

一緒に会話を重ねる中で、中森の「いつか香水屋さんを作りたい」という言葉に対してアレッサンドロさんの「数十センチの棚さえあれば香水を販売できる。それさえできないなら、いつまで経っても香水屋さんを作ることはできないよ。」という言葉から、香水店を作るという目標が現実のものとして一気に近づき、NOSE SHOPの設立につながっていきました。

アレッサンドロが手がける2つのブランド

アレッサンドロ・グアルティエーリが手がける、2つのブランド。NasomattoとOrto Parisiは、それぞれ全く異なるアプローチで香水作りを行なっています。それぞれのブランドについてご紹介します。

知性を宿した香水
Nasomatto

ブランド名を邦訳すると「狂った鼻」。まさにアレッサンドロ自身を体現したかのようなブランドコンセプトで「嗅覚のプラットフォーム」として位置付けられ、芸術的かつ個人的な表現を希求する姿勢によって生まれました。

世界中から探し求めた最高品質の原料、リスクを恐れずに得た知識、個人的な経験や観察が作品に溶け込み、大きな全体像の一部として、すべての要素が重要な役割を果たしています。

また、個性的なボトルビジュアルも香りのコンセプトを完成させる上で意味深い要素であるというところから、すべてアレッサンドロさんが手がけています。

使用される素材や色彩は、フレグランス創造の際に込められたアイディアや原材料を反映し、キャップは嗅覚的イメージの背後にある物理的な概念を体現しています。

香りの収穫祭
Orto Parisi

Ortp Parisiはアレッサンドロ自身の「鼻」を巡る3つの主題に基づいて設立されたブランド。

第一に、彼自身の幼少期の思い出に立ち返り、個人的な経験を香りに吹き込み、蘇らせたいという願いが込められています。幼少期に祖父母のもとで過ごした夏の日々や、庭で体験した濃密な瞬間を捉えたいと考えました。この庭には、堆肥として撒かれた排泄物など、輪廻や無限を思わせる香りが常に漂っており、新鮮さと悪臭、惹きつけるものと反発するもの、その両方が共存していた記憶に基づいています。

次に「フレッシュネス(新鮮さ)」という概念に対する挑戦。「新鮮さ」と聞くと海辺のそよ風、遠い寒冷地や山の空気などを多くの人が思い浮かべます。しかし、新鮮さの香りは「今」という時間そのものであると彼は気づきます。例えば、頬を打たれるような衝撃、獲れたての獲物、土がまだ少しついたままの採れたての野菜の匂いなど、瞬間的に、急激かつ予想外に現れる場合があることを知るのです。

「新鮮さとは、まだ生きているもの、そこに確かに存在し、本物であること」という考えに魅了され、アレッサンドロさんは新たな香りのコレクションを作る決意をしました。

そして最後は「人生の本当の匂い」を明らかにしたいという思いにあります。Orto Parisiの香水で、自然な体臭を彷彿とさせる香りを再現することで、それを実現しようとしました。アレッサンドロさんにとって、このブランドのアイテムたちは、極めて個人的な存在であると同時に、普遍的なテーマです。このフレグランス同士は互いに関連性を持たず、それぞれの香りは「人生の匂い」に対する個人的な解釈、あるいはアレッサンドロ自身の体験の体現として生まれました。

人気アイテムを一挙紹介!

女性のセクシャルパワーを無限に引き出す
ナルコティック V

Nasomatto|ナルコティック V(魅惑のヴィーナス)

これは女性のセクシャルパワーを無限に引き出す魔法の媚薬。それは圧倒的な中毒性。それは究極の女性らしさと官能。愛と美の女神ヴィーナスの微笑みが、骨の髄まで愛で満たす。

NOTE|非公開

取り扱い店舗|NOSE SHOP 新宿、渋谷、池袋、麻布台、銀座、横浜、名古屋、大阪、神戸、札幌、福岡、ONE FUKUOKA、オンライン

【コメント】
女性性への賛歌として生み出された本作。この名前は、陶酔するような中毒性に由来し、愛の女神であり、究極の女性性と官能の儀式の象徴であるヴィーナスへのオマージュでもあります。

この香りのインスピレーションには、ブラジルへ旅行の際に、エキゾチックなブラジル原産のモングバの花という心を揺さぶるような陶酔的な香りと出会った体験があり、それがこのフレグランスで再現されています。

ボトルのキャップは、アフリカや中央アメリカのジャングルに自生するゼブラウッドで作られています。

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6年もの歳月をかけて再現されたハシシ
ブラックアフガノ

Nasomatto|ブラックアフガノ(吸う吐く至福)

極上の香りを吸って吐き出せば、つかの間の至福のひとときへ。6年もの歳月をかけて世界最高品質のハシシ(大麻)を再現。人生においてこの恍惚感より大事なものなどなにもない。

NOTE|非公開

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【コメント】
6年もの歳月をかけて生み出されたという、最高品質のハシシ(樹脂質の大麻)を再現した香り。「火をつける」「吸い込む」「吐き出す」という3つのシンプルな行為を通じて、幸福感との再接続を体現し、今もなお、世界中のあらゆる地域で絶対的なベストセラーとなっています。ボトルデザインは、一時的な至福をもたらすすべてのものから着想を得て制作。ブラックアフガノのボトルキャップは、焼き焦がしたオーク材で作られています。

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男性を女性に引き付ける
セミナリス

Orto Parisi|セミナリス(精子)

男性を女性に引き付ける匂い。ブルゲオナールという分子。精子はこの香りに導かれて卵子へと誘われる。この水々しい香りを放つ分子は、男性が女性よりも高い感度をもつ唯一の匂い物質。

NOTE|非公開

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【コメント】
「人間の精子は、女性の卵子が発するブルゲオナールという匂いに引き寄せられる」という科学的研究から着想を得て制作されました。このフレグランスには、ブルゲオナールという芳香分子アルデヒドが含まれており、精子が卵子を見つけ、新たな命を始めるための手助けをする成分です。スズランを思わせるみずみずしい香りで、男性のほうが女性よりも平均的に高い感受性を示す唯一の香気物質でもあり、化学的誘引物質として作用するため、精子は卵子へ向かって通常の2倍の速度で泳ぐようになると言います。セミナリスは、雄を雌へと引き寄せ、新たな命を生み出す「匂い」そのものを表現したアイテムです。

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ブランド4年ぶりの新作!
リズヴェリウム

Orto Parisi|リズヴェリウム

それは覚醒の香り。ひと息吸えば、日常はひび割れ、非凡へと続く裂け目が現れる。地上と、目に見えない次元とをつなぐ見えない糸。架け橋となった魂は、旅に出る。問いであり、答えであり、終わりなき探求。

NOTE:非公開

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【コメント】
リズヴェリウムがテーマにしているのは、「人間の可能性という内なる景色への献身」であり、「物理的な知覚の境界を超えようとする者たち」を称えること。このフレグランスは儀式であり、見えるものと見えないもの、物質と精神の次元をつなぐ架け橋として存在しており、すべてを結びつける普遍的なエネルギーの探求へと誘う香りです。

精神的なブレイクスルーの瞬間、心の壁が焼かれ、自己探求の生々しい強度を呼び覚ます。このフレグランスは、すべての人間が解き放つべき無限の可能性を内に秘めているという信念を体現しています。

また、初回生産分にのみ、地球上でも特に高いエネルギーを持つ地のひとつとされているナイル川から集めた世界を祝福する「聖水」が配合されています。この水は、2024年12月12日、12時12分に、世界中のシャーマンや長老、部族のリーダーが実際に集い、儀式の中で祝福された文字通りの「聖水」。この香りは、スプレーするたびにこの深いエネルギーの祝福を広げ、国境を超え、次元を越えて響き渡ることをイメージしています。

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おわりに

今回は孤高の芸術家と呼ばれる調香師のアレッサンドロ・グアルティエーリについて、彼の作風と手がけた香水をご紹介しました。

現在期間限定でムエットセットも販売中!今回ご紹介した香水を含め、アレッサンドロさんが手がけた、人気アイテムを一挙ご紹介しています。さらに、NOSE SHOP公式YouTubeでは、NOSE SHOP代表 中森のナビゲートで「調香師 アレッサンドロ・グアルティエーリ特集」も6月21日配信予定です。

ぜひこの機会に彼の世界の一端に触れてみてはいかがでしょうか。