100%ナチュラルな成分で作られた“Abel(アベル)”を徹底解説

こんにちは!浦野です。
2020年10月17日(土)から渋谷店にてAbel(アベル)の新作(2020年10月21日世界同時発売「CYAN NORI|シアンノリ」)を含む特別展示のイベントが行われています!

NOSE SHOPでも100%天然成分を使用して作られていたり、環境に配慮して作られたフレグランスブランドの取り扱いが増えてきましたが、その中でもAbelはNOSE SHOPの創業当時2017年から取り扱ってきたブランドなのでご存知の方も多いかもしれないですね。

ガチャガチャでAbelが当たって使ってみた方が、みんな虜になってミニサイズが無くなると15ml or 50mlを購入したい!と店頭にいらしてくださるのをよく見かけます。そんな大人気のフレグランスブランドAbelを今回フィーチャーしてみました。もちろん、知ってるよ!と言う方もいるかもしれませんが、知らない人にもAbelがどんなブランドなのか知って頂きたいので、ブランドヒストリーも交えて人気の香りを解説していきます。

Abelってどんなブランド?

2013年オランダ・アムステルダムにてAbel(アベル)は誕生しました。
創業したのはニュージーランド出身の元ワイン醸造家である女性『フランシス・シューマック』です。
彼女は元々香りとホリスティック哲学に強い関心を持っていました。ワインは原料であるブドウ糖が発酵し、絶えず変化しグラスに注がれた瞬間をも生き続けています。彼女はワインのように“生きている香水”を作ることを掲げ、使用する原料も最高のオーガニック原料と天然単離香料のみとしました。そんな彼女の想いから生まれたのが、100%ナチュラルなフレグランスAbelです。
理想の100%ナチュラルの香水を作るため、Abelの調香を担うのは、ゲランやランコム等の香水を手掛ける若きパフューマー、『アイザック・シンクレア』です。この2人によってAbelの香りは作られているのです。

また、外箱やボトルのパッケージは過度な装飾はなくシンプルに作られ、環境にも配慮された作りになっています。

私からみたAbelの印象

実際Abelのフレグランスを試してみて、これ面白いな!という驚きや、ひねりがあるわけではないけれど、どの香水であってもそれぞれの香料をハッキリ感じる事ができ、クリアな透明感があって綺麗な香りだなと思いました。一見するとアロマオイルに近い印象を与えますが、肌の上で複雑に絡み合う香りは、紛れもなく香水なのです。

そして完璧にデザインされた香水とは異なり、香りをまとう“人の肌や体温との化学変化で幾通りに変わっていくフレグランス”として作られてるので、私もトップからミドル、ラストの香りの変化をハッキリ感じる事ができました。この変化を感じられるってことが凄く楽しい事で、最初から最後までワクワクしちゃうんです!

また、驚いたのは香水を吹き付けた直後にアルコールの匂いばかりが際立ってしまう香水があるなかで、Abelはアルコールのウッとなる感じが一切ありませんでした。理由はAbelで使用しているアルコールは飲めるほど優しいアルコールを使用しているからなんです。
そして、Abelの香水全体に言えることですが、100%ナチュラルな成分を使用しているので、通常5~6時間香りが持続するオードパルファムの作りではありますが、纏う人の体温や体の香りとの相性でやや短めに香ることもあります。強い香りは一度纏うと消すことができないですが、Abelは優しい香りなので必要な場合は付け直しができる事も生活する上で対応しやすいと思います。

Abel|ゴールデンネロリ

香水を纏った瞬間、ネロリの香りが鼻いっぱいに広がります。ネロリとはビターオレンジの木になる白い花のことで、お花でありながら柑橘系の爽やかな香りを感じます。また、抹茶を合わせる事によりネロリ単体に存在する“渋み”を柔らかい印象に変えているそうです。残念ながら、私の鼻では抹茶を捉えられないのですが…店頭でお客様とお話していると抹茶を強く感じる方もいらっしゃいます。

そして、香りはミドルに移るにしたがってジャスミン、イランイラン、プチグレンの白い花々が駆け抜けます。プチグレンは、ビターオレンジの葉と小枝から抽出されるので、ビターオレンジの花(ネロリ)のトップからミドルまで綺麗につながります。プチグレンの持つ木製の香りとつながるように、柔らかいミルキーなサンダルウッド(白檀の木)のベースへと変わるフローラルの香りです。
この香りは花々の華やかさがありつつ甘過ぎない、優しく穏やかに香るので特に女性に人気のある香りです。

NOTE
トップ|ネロリ、抹茶
ボディ|プチグレイン、イランイラン、ジャスミン(アラビア産)
ベース|サンダルウッド(西インド産)、バニラ

Abel|ホワイトベチバー

ホワイトベチバーの香りは、最初から最後まで洗練された爽快な香りが特徴です。鼻から抜けるような爽快でクールなライムとミントから始まり、ジンジャーをピリッと感を加えて、ラストはベチバーの土っぽい香りとウッディノートが包み込んでいきます。気分転換にもお勧めですし、男性でも纏いやすい香りです。

NOTE:
トップ|ライム、スペアミント、ベルガモット
ボディ|ジンジャー、ローズ(パルマ産)
ベース|ベチバー、バニラ、アンバーグリス

Abel|ピンクアイリス

こちらは、Abel初の“ムスク”を使った香りです。“ムスク”って香料に使われている事が多いので良く耳にしているかもしれませんね。
しかし、実は現在“ムスク”は天然香料にはありません。本来“ムスク”は雄のジャコウ鹿にあるジャコウ腺から得られる分泌物を乾燥したものを香料にしていました。しかし、ジャコウジカの乱獲により今は絶滅危惧種に指定されているので、国際的に天然のムスクは使えません。(ムスクの話はまた別で書きたいと思ってますので、お楽しみに)それ故に、Abelのムスクは植物から採取できるムスクに近い香りを総称して“ムスク”と言っています。(アンブレットの種などからムスクに近い香りが取れます)

ピンクアイリスの香りはラストの印象だけでは、とても女性的な印象を与えますが、実は山椒やバジルの香りから始まるラストとは全然違う印象からスタートします。パウダリーなアイリスとジャスミン、ムスクにスパイシーな香りが加わることで深みが増し、柔らかく包み込む、繊細で優しい香りになります。
トップノートとラストノートの雰囲気がガラリと変わるので、とてもお洒落な香りだなと思います。

NOTE:
トップ|花椒、ラズベリーリーフ、バジル
ボディ|アイリス、ローズ、ジャスミン
ベース|バニラ、ムスク

今回世界同時発売する新作の「CYAN NORI|シアンノリ」は日本の“海苔”にインスパイアされた香りとのこと。気になりますよね?

また、今回ご紹介できなかったのですが、香りに敏感な妊婦さんでも使用できるように作られた香水「NURTURE|ナーチャー」もあります。
店頭で試してみてくださいね。それぞれの生活に寄り添う、優しい香りの虜になるはずです。