連載【 What’s in my “NOSE” 】ー #01 NOSE SHOP 池袋 店長 防野 ー

香りの楽しさや奥深さを伝えることを目指す、NOSE SHOPスタッフ。この連載では、香りにまつわる質問はもちろんのこと、NOSE SHOPとの出会いや愛用品の紹介を通じて、スタッフ1人1人の素顔に迫ります。その他、私服に合わせる“香水コーディネート”などもご紹介。記念すべき第1回目は、NOSE SHOP 池袋 店長の防野が登場!

Before meeting NOSE SHOP

NOSE SHOPへ来る前は、群馬県の桐生市にあるアパレルのセレクトショップで主に販売の仕事をしていました。学生の時はテキスタイルの分野で生地の勉強をしていて、ファッションがすごく好きだったので。

セレクトショップを選んだ理由として、1つのブランドを突き詰めることにもすごくロマンを感じるのですが、バックボーンの異なるブランドを1つのコーディネートの中で組み合わせることにすごく感動したんです。
NOSE SHOPでも、香りはもちろんですが、異なる国やストーリーの香水が展開されていて、それをレイヤリングして楽しむお客様がいたり、性別を問わないユニセックスとして発信していたり、その魅力に惹かれることは前からずっと変わらないと思っています。

アパレルのセレクトショップでは、販売以外にバイイングの勉強もしました。老舗のセレクトショップなので、もちろん流行にあわせた買い付けもしていたんですけど、ショップとして大切にしていたのは、顧客様のお顔を浮かべながらお洋服を選ぶことだったんです。「この服はあのお客様が好きそうだから入れよう」っていう。自分の顧客様を思い浮かべながらスタッフみんながバイイングしていて、かなり特殊だとは思うんですけどすごく貴重な体験でしたね。だからこそ、接客も含めて純粋に楽しいと思える経験になりました。パーソナルな接客を経て、技術も身についたのではないかなと思ってます。

NOSE SHOP 池袋 店長 防野さん

NOSE SHOP 池袋 店長 防野

Meeting with NOSE SHOP

東京へ遊びに来た際、新宿のニュウマンへ立ち寄ることが多くて、そのときに「NOSE SHOP 新宿」へは毎回足を運んでいました。“東京へ行くときは絶対に行くショップ”として(笑)。それがNOSE SHOPとの出会いで、ちょうど次のステージへ進もうかと転職を考えていたときに友人の勧めもあってNOSE SHOPへ応募しました。

それまでも香りが好きで、自宅ではお香を使ったり、香りを楽しんでいました。
接客業なので、表に出る人として清潔感を保つための香りとして選ぶことが多かったです。自分のためというよりは、お客様ファーストで当時は香りを選んでいた気がします。ファッションフレグランスや、自然な香りを身につけていました。

NOSE SHOPに入ってからは、ナチュラルな香りが好きというベースは変わらないんですけど、周りからどう見られるかというよりも、自分の気分に沿う香りを選べるようになりました。同じウッディ系の香りでも、「こういうウッディの方が今のテンションに合うな」とか、より密度の濃い選択もできるようになりましたね。

What’s in my “NOSE”

防野さん 愛用香水

 

好きなジャンルは、ウッディ系。あとは、グリーン系、スパイシー系。

Les Bains Guerbois「2013 レジデンス ダーティスト」
1番のスタメンです。ピーチとカルダモンの組み合わせがすごく好きですね。元々ピーチの香りが好きなんですけど、ピーチって華やかで可憐な印象があって、この香水はスパイスとかレザーが入ることによって、より自分っぽくなってる気がして。ピーチの可憐さが滑らかになって、最後レザリーに香るのも気に入ってます。
それから、肌との相性だけにフォーカスするわけじゃなくて、服とか気分とか、そういう意味でも自分にぴったり合う要素が多い気がしています。
アトマイザーに入れて持ち歩いたり、どこかお守りみたいな香りですし、接客でもお客様のファッションの雰囲気とかを見て自分とリンクする方がいたら、勧めることも多いですね。気に入ってくださる方もすごく多くて嬉しいです。

Dusita「メロディ ドゥ アムール」
創業者のピサラさんが来日してトレーニングをしてくださったときに、制作のエピソードを聞いてより好きが深まったんです。それまで普段エキストレド パルファムって普段あまりつけたことがなかったんですけど、これは香りの馴染み方も好きだなと思いました。
この香水もピーチが使われていますが、これはガーデニアなどお花の香りと組み合わさった香り。香料だけを見るとちょっとお化粧品っぽいパウダリーさがあるのかなと思うんですけど、吹きかけるとグリーンな要素もあって、自分の目指すファッションとのマッチング像に近いかなと思いました。
全体的にはシンプルな服装なんですけど、所々柄物や色物とかを取り入れることが多いので、そのアイテムとのマッチングも考えて香水も購入するようにしてますね。

Roos & Roos「グロブリュス」
グリーン系でいうと、最近購入したのがこちら。ユーカリが入ってるんですけど、私、コアラが好きで。コアラが好きなユーカリがメインで使われているっていうのも購入した理由にあります(笑)。
今年の春、店舗のブランドラインアップを入れ替えたときに「NOSE SHOP 池袋」へロスアンドロスが新しくラインナップに加わったんです。ほどよいグリーン感と、自分の肌への馴染み方、ミントの爽快感が夏っぽくていいなっていうのと、あとは、好きなコアラと同じユーカリを取り入れられるっていう部分も含めて(笑)。好きなグリーン系の香りで、天然由来へのこだわりも、ローマテリアルな雰囲気もすごい自分にあってるかなと思います。
ちなみにコアラは、SNSでファンアカウントを見つけて以来好きなんですけど、来年はコアラがいる動物園を全部制覇するのが目標です(笑)。

Olfactive Studio「ルミエールブランシュ」
スパイスがメインではあるものの、甘さが際立つ香りって、普段自分ではあまり取り入れてこなかったんですよね。店頭では甘い香りをよくつけてるんですけど、私生活になると、少し鼻を休めるような時間と捉えて軽やかで柔らかい香りを使うことが多いんです。
でもこの香りはアーモンドミルクやトンカマメが入っていて、柔らかい甘さで使いやすいなと思い購入しました。カルダモン、スターアニス、シナモンがしっかり入ってて、自分好みのスパイスだけど、いつもよりちょっとセクシーになれるかなと思います。乳白色の香水のカラーやビジュアルも好きです。

Maison Louis Marie 「No.9 ヴァレ ドゥ フェルネ|ヴァレ ドゥ フェルネ自然公園」
定番の1本ですね。自分の持っている香水の中で、1番TPOを考えずに使える香りです。この香りは、美容室とかまつげサロンとか、美容dayのときに使いますね。スタッフの方と近い距離で接する時間も長いので、こういう香りだったらお相手の方も心地よいかなと思ってつけています。自分も好きだし、周りに向けた香りとしてもいいかなと思ってつけてますね。

Maison Louis Marie「No.12 ブスヴァル|ブスヴァルの夏」
去年沖縄へ旅行に行くときにあわせて買った香水。「夏っぽい香り」としてではなくて、夏をテーマにしている香りが欲しいと思って、大好きなブランドの1つであるメゾンルイマリーから。海は乾燥するので、爪先の保湿にも使えればいいなと思ってオイルタイプにしました。

Perris Monte Carlo 「ラヴァンド ロメイン|ローマのラベンダー」
いわゆる大人っぽい香りを探していて、自分の大人像を模索したときにこの香りが一番当時の自分とフィットしたんです。
使うシーンとしては、夜お出かけする時に、大きいシルエットのワンピースとか、ブラックやホワイトのワンピースとかと合わせて、足元とかにちょっとさりげなくつけたい感じですね。個人的には割とフェミニンな香りにも感じるので、この艶っぽさを楽しみたいのと、食事のシーンでも使いやすいのがいいなと思っています。

Favorite Items

防野さん 愛用アイテム

 

osaji「ボディクリーム Ryo」
初夏に向けて毎年限定で発売しているシリーズなんですけど、さらっとした使用感が好きなのと、柑橘系の香りなので香水との相性を考えても使いやすいと思って愛用してます。

absalon「ルームスプレー  BELLONA」
安眠用のルームスプレー。毎日のルーティーンスリープを、自分を慈しむかけがえのない時にすることをコンセプトに掲げている素敵なブランドで、疲れを取りたいときに枕に吹きかけて、日中使うというよりも寝るとき専用アイテムとして使ってます。

KUUMBA INTERNATIONAL「インセンス EVER GREEN/it's all good」
Danlow「パロサント スティック」
ノートの中から香りを自由に選んでいくスタイルのお店で、これは今月選んだ香りたちです。なくなったらまた香りを選びに通ってます。ネーミングから選ぶこともありますし、香りだとスパイシー系を選ぶことが多いです。あとは、シダーウッド、サンダルウッドを選ぶことも多いですね。パロサントも、自宅でゆっくり過ごしたいときによく焚いて過ごしています。

太田浩子さん「香立て」
太田浩子さんの香立ては、2年ほど愛用しています。すべて手作りなので、たくさん並んでいる中から、自分が思う1番可愛い子を選んで購入しました。

入江亜季さん 漫画

 

入江亜季さん 漫画「北北西に雲と往け」「旅」「群青学舎」(青騎士コミックス)
この作家さんの絵がすごく好きなんです。ストーリーも、自然や家族愛、ちょっとファンタジーな要素が好きで読んでいます。

書籍「香水のすべて イラストで読み解く香りの文化と歴史」(翔泳社)
イラストも書いてあるし、パっと手に取って読めるような手軽さで、情報を変換して接客にも活かせると思って買いました。生活の中で自然に手に取れるような場所に置いて、そのとき自分が気になった項目から読んでいます。

Perfume Coordinatiton

可愛らしい梟(フクロウ)の小花柄をモチーフにしたラップパンツが主役です。柄は京都の染め技法の友禅の技法が進化したもので、テキスタイル好きにはたまらないアイテムで一目惚れしました。柄物や、シルバー、ゴールドが基調となってるコレクションから出ていたので、シンプルにシルバーのアクセサリーとあわせてよりパンツを引き立たせるコーディネートにできればと思いました。素材はカジュアルなのに、柄は可愛いとか、例えばさりげなくフリルがあるとか、そんなギャップが好きですね。

バッグは、店長になってパソコンを持ち運ぶようになったので普段はリュックを使ってます。コムデギャルソンの一番大きいサイズのリュックで、お仕事専用として使ってます。どんなファッションでも合うようにシンプルなデザインを選びました。

香水は、爽やかなグリーンを感じる、Roos & Roos「グロブリュス」をあわせて。シンプルなTシャツにパンツスタイルのカジュアルな印象のコーディネートなので、朝露のような艶っぽい上品さがプラスされると思い、この香りを合わせてみました。身長の低さがコンプレックスなのですが、ブランド創業者シャンタル・ロスさんが手掛ける大人な香りの世界観に力をもらっています。

tops:Vlas Blomme
pants:cosmic wonder
bag:henderscheme
backpack:COMME des GARCONS HOMME PLUS
perfume:Roos & Roos グロブリュス

防野さん ファッションコーディネート

Dear NOSE SHOP FAN!

池袋店はNOSE SHOPの店舗のなかでも、よりゆったりと香りを楽しめるお店かなと思っています。
そんな店舗だからこそ、香りの話を密にできたり、ご紹介できる香水の幅が広がる部分もあると思うので、ぜひお近くにいらっしゃった際には「NOSE SHOP 池袋」へお越しください。皆様のご来店をお待ちしてます!

 

※記事内の紹介製品は、すべてスタッフの私物です。