言葉を主役に | 香りが先か 言葉が先か

6月8日よりNOSE SHOP 新宿では、「言葉を主役に|香りが先か 言葉が先か」と題した、特別展示を行っています。今日は、チラりとその様子のご紹介を。

香りは詩であり、詩は香りである。

NOSE SHOPで取り扱う「ニッチフレグランス」を作り出すアーティストたちは、歴史ある香水の世界に新たな芸術の1ページを加えることを追求すると同時に、その香りの奥深い抽象的な概念を言語化し、よりクリアに伝えるため、香り作りだけでなく、言葉とも格闘しています。

NEWoMan新宿 1階のウィンドウでも、NOSE SHOPの特別展示中です。
わたしたちNOSE SHOPは、香水の説明として添えられ、アートの域にまで高められた詩的な表現を日本語でどのように伝えていくのかという点に、非常に強いこだわりをもって運営してきました。

香水を選ぶ時、香りはもちろんのこと、そのコンセプトに自身を重ねてみたり、短いキーワードから新たな発見をしたり、力強いテーマに勇気を与えられたりします。
紡ぎ出された言葉の海にどっぷりと浸かり、酔いしれること。
それは香水を選ぶ上で、とても大切なプロセスです。

普段は、香りの引き立て役、額縁または先導役として、脇役のように存在している言葉。
しかし、言葉は、香りと同じように人の心にまで作用すする特別な存在です。
そこで今回、その「言葉」たちにスポットライトを当て、「言葉から香りを選ぶ」という、新しい香水選びの体験をして頂きたいと、企画しました。

本を選ぶかのように香水を選ぶ

AGONIST(アゴニスト)|ホワイトライズ(罪のない嘘)
「魅力」と「誘惑」。あなた自身を、そして周りの人々を官能的に巻き込む香り。罪のない嘘のように、あなたのことをそそのかして、より深遠な真実の約束へと導く。

NOSE SHOPより >「罪のない嘘」とは、相手を傷付けまいとする善意から敢えてつく嘘のこと。人間関係を円滑にするためついつい口から出てしまう嘘。とある研究によると、わたしたち人間は大ウソつきなんだそうです。60パーセントの人は嘘をつかないと10分間の会話さえ乗り切れないそうで、その10分という短い時間のうちに平均して3つも嘘をついているとか。さて、あなたは、どうですか?
UNUM(ウナム)|アンニュイ ノワール(アンニュイな黒)
退屈と結び付けられた黒の色と、ホリゾンタル(水平)な香水という革新的な定義。
退屈は、内省的な旅へのチケットであり、自分の内的マグマを発見するための燃料である。

NOSE SHOPより >哲学者 國分功一郎の2011年著作に「暇と退屈の倫理学」という作品があって、そこで彼は、暇と退屈はまったく違うものだと説いています。暇は何もすることがない時間で、退屈は何かをしたいのにできないという感情や気分のことだと。暇で退屈で、孤独な時間こそが、自分を磨き上げていくことができる貴重な時間なんでしょうね。
ZOOLOGIST(ズーロジスト)|ティラノサウルス・レックス
かつて存在した史上最大の肉食恐竜であり、生態系の頂点。巨大で強力な顎をもち、血の匂いを撒き散らしながら我が物顔で闊歩した。彼らは何者をも恐れない。空の火が地上に滅亡をもたらすまで。

NOSE SHOPより > ティラノサウルスは、約6850万〜6550万年前に北アメリカに存在していた巨大肉食恐竜です。史上最大級の肉食恐竜として有名で、約300万年間にもわたって生態系の頂点に君臨しました。白亜紀末期、メキシコのユカタン半島付近に直径約10kmの巨大隕石が衝突したことで、絶滅の運命を迎えます。なお、ネアンデルタール人で有名な旧人類が出現したのが、いまから50万前。さて、300万年間の栄華、長いのか、短いのか。
展示から一部の商品をご紹介しましたが、いつもと違う、NOSE SHOPからのコメントも登場しています!
本を選ぶかのように香水を選ぶ、全く新しいフレグランス体験をお楽しみください。