連載【 What’s in my “NOSE” 】ー #06 NOSE SHOP 新宿 副店長 堀越 ー

Before meeting NOSE SHOP
俳優になりたいという夢を叶えるため、高校卒業後は芸能の専門学校に進学しました。子どもの頃、すごく恥ずかしがり屋で引っ込み思案だったのですが、「実は内気だった」というある俳優さんのインタビュー記事を読んで感銘を受けたんです。「僕も人前で自由に自分を表現してみたい…!」と思い、俳優を志しました。スターバックスでバイトをしながら学校で専門的な技術を学び、舞台やCMに出演するなど、俳優としての活動を開始しました。
その後、コロナ禍で活動の場がなくなり道を模索していたときに、ダンスボーカルグループ加入のお誘いをいただきました。グループ加入前にメンバーと舞台で共演する機会があり、ダンスや歌のパフォーマンスから溢れ出るパワーに魅了されたんです。その後、俳優から転身し約2年間グループ活動をしていました。所属事務所の先輩やマネージャーさん、お仕事でご一緒させていただいた方々、グループのメンバーなど、たくさんの出会いに恵まれて今の自分があります。人との接し方や言葉遣いといった礼儀作法もイチから教わり、とても感謝しています。
香水に興味を持ったのは中学生のとき。友人が使わなくなったカルバン・クラインの「ck one」をくれたんです。当時はモテたいがゆえにいろんなファッションに挑戦しつつ(笑)、ずっと「ck one」をつけていましたね。高校卒業後、香水もファッションと同じようにいろいろ遊びたいなと思い、友人に教わったメゾン マルジェラの「レプリカ」のオードトワレに興味を持ちました。その後、ニッチフレグランスを専門で扱うNOSE SHOPの存在を知り、香水の奥深さを知りました。
2017年、NOSE SHOPが手がけるポップアップストアをたまたま訪れたら、当時のスタッフのみなさんが白衣で接客をされていて「かっこいい!」と圧倒されたのを覚えています。「NOSE SHOP 新宿」のオープン後、当時稽古帰りに寄っては香りに癒され、ニッチフレグランスの魅力に惹かれていきました。

NOSE SHOP 新宿 副店長 堀越
Meeting with NOSE SHOP
2023年に所属していたグループ活動が終了し、この先どうしようか考えたとき「香水のお店で接客がしてみたい」と思いました。というのも、グループ活動をしていた頃、ファンの方から「香水、何使ってるんですか?」とか「おすすめの香水を教えてください」と聞かれることが多くて、それが嬉しかったんです。日頃からよく訪れていたNOSE SHOPの求人に応募し、晴れて入社することができました。
「NOSE SHOP 池袋」で働き始めたのですが、憧れのお店で働けることが嬉しくて、毎日ウキウキしていました(笑)。「今日は何の香りをつけようかな」とNOSE SHOPの公式サイトを眺めながら通勤していると、長時間の移動もあっという間でしたね。
その後、「NOSE SHOP 渋谷」の配属になり、店舗拡大のリニューアルにも立ち会うことができました。商品数が大幅に増え、NOSE SHOPがプロデュースするフレグランスブランド「KO-GU」の新店舗が併設されるなど、規模も雰囲気も大きく変わり、貴重な経験がたくさんできました。
現在は、かつて自分が衝撃を受けて、通りかかる度に立ち寄っていた「NOSE SHOP 新宿」に勤務しています。副店長という責任あるポジションを任され、「今まで以上に頑張らないと!」と気を引き締めています。特に力を入れているのは、スタッフの育成と店舗運営。ひとりひとりが持つ力を信じて、もっとスタッフとしての力を伸ばしていくためにはどうしたらいいかを考えながら仕事にあたっています。
What’s in my “NOSE”
もともとフルーティ系やバニラなど甘めの香りが好み。ファッションが徐々にシックになるのに合わせて、ウッディ・スパイス系の香水もつけるようになりました。最近、興味があるのはローズ系。ローズの香水をどんどん開拓して、愛用香水を増やしていきたいです。
Etat Libre d'Orange「エルマン|もう1人の自分」
入社前に「NOSE SHOP 新宿」で試してビビッときて以来のお気に入り。自分にとって一番思い入れの強い香水です。ダークでかっこいいものが好きなので、香りも世界観もドンピシャでした。
Bdk Parfums「グリ シャーネル|銀色の情欲」
ウッディ系の中に、甘さと妖艶さを兼ね備えた香り。どんなシーンにも合うので、頻繁に使っています。この「グリ シャーネル」の世界観を表現したストーリーも素敵なので、お客さまにもぜひ香りと一緒に楽しんでいただきたいですね。
Maison Louis Marie「No.4 ボワ ドゥ バランクール|バランクールの森」
単体はもちろん、レイヤリングのベースにもぴったりな香水。朝、家を出るときにサッとつけて、出勤後、その日の気分に合う香水を重ねづけしています。比較的どんな香水とも合うので、とても万能な1本だなと思います。
L'Orchestre Parfum「ピアノ サンタル」
ホワイトサンダルウッドやシダーウッドを使った、落ち着いた印象のミルキーな香り。僕は寝香水として使っています。これにサンダルウッドのボディミルクを重ねると、とてもいい気分で入眠できるんです。夜、香りや香水の歴史について勉強するときにも、この香水をつけると集中できますね。
Nicolai「ボワ ドゥ サンタル|サンダルウッドの森」
もともと好きなサンダルウッドに、最近注目しているローズが使われているところがお気に入り。これも、寝る前に枕元に一吹きすると、安眠できる気がします。
Favorite Items

オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー「レ・ヴィルジナル アル・カシール」
サンダルウッドが香るこのボディミルクは、寝香水にあわせて愛用しています。オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーに興味を持ったのは、ギフトで貰ったことがきっかけ。パッケージが素敵だなと思って店頭を訪れ、お店の方のおすすめでこのボディミルクを買いました。それまで無香料の保湿クリームを使っていたのですが、これを機に香り付きのボディケアアイテムも好きになりました。
ダヴィネス「オーセンティック オイル」
髪や顔、体に使えるマルチオイル。僕は主にヘアセットに使っています。ベルガモットやゼラニウム、シダーウッドの香りがすごく好みで気に入っています。いろいろなヘアオイルを使いましたが、香りも質感も一番好きなこのオイルに落ち着きました。
眼鏡「MOSCOT」
ニルヴァーナのカート・コバーンやジョニーデップに代表されるグランジやアメカジ系など、程よく力が抜けている雰囲気が昔から好き。この眼鏡はファッションのアクセントとしてよくかけています。7年前、俳優の仕事で最初にいただいたお給料で買いました。少し年季が入っていますが、これからも大事に使い続けたいです。
ポケモンカード
プレイヤー歴は2年ほどなので、レベルはまだまだですね(笑)。通称“ポケカ”は、ルールは単純なのにやってみると奥が深く、熱くなれるところが好きです。NOSE SHOPのスタッフにもポケカ仲間がいるので、よく対戦や情報交換をしています。専門店で開催された大会に参加したこともありますが、小学生に負けてしまって(笑)。もっと強くなりたいです。

Perfume Coordinatiton

古着屋さんで買った黒のモヘヤのカーディガンとデニムを合わせ、グランジ感を出しました。デニムは日本のブランド「MASU」。「MASU BOYS」といわれるラインのものですが、この「BOYS」は少年を意味するのではなく、性別や年齢に捉われない自由で優しい人たちを指すそう。まさにニッチフレグランスブランドにも通じるものがあるなと思い、即決でした(笑)。
「pg」のスニーカーは、代々木にあるスニーカーショップオリジナルのデザイン。お気に入りで、週4〜5日は履いています。バッグは去年の誕生日に購入した「LEMAIRE」。30歳という節目を迎え、副店長になった自分へのご褒美として、さらに気合いを入れるために買いました。
香水はEtat Libre d'Orange「エルマン」。男性的なファッションに、あえて中性的な雰囲気のある「エルマン」を合わせました。
shirts:Urig
caidigan : 古着
pants:MASU
shoes:pg
bag : LEMAIRE
perfume:Etat Libre d'Orange エルマン

Dear NOSE SHOP FAN!
「自分に似合う香水を見つけたい」というお客様に向けて、香りの伝道師として丁寧にご相談に乗りたいと思っています。ブランドのコンセプトや生産背景などを自分の言葉でわかりやすくお伝えすることを心がけています。ぜひ新宿店にも遊びに来ていただけたら嬉しいです!今は、いつか海外のお客様にも英語で接客ができるよう、独学で語学を勉強中です。
※記事内の紹介製品は、すべてスタッフの私物です。
photo・interview|NOSE SHOP
text|Miho Kawabata