連載【 What’s in my “NOSE” 】ー #04 KO-GU 池袋 店長 仲川 ー
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Before meeting NOSE SHOP
専門学校卒業後はカフェでアルバイトをしていたのですが、大好きなファッションの仕事をしたいと、高円寺にある古着店の店員に。学生の頃から古着がすごく好きだったので、私にとっては天職のような仕事でした。広い店内には、各国の古着をはじめ、植物や雑貨などが揃っていてファッションやカルチャーを幅広く学ぶことができました。
香りの記憶をさかのぼると、幼い頃から母がいい香りのボディオイルを使っていたり、家でアロマを焚いてたりしていましたね。その影響で私も自然と香りが好きになったのかなと思います。古着店に勤めていた頃に自分にとってシグネチャー的な香水がほしくて「ディプティック」の香水を購入。それから、本格的に香水に興味を持ち、香水をアクセサリー感覚で洋服のコーディネートに組み込むように。香水を自己表現のツールとして使うようになりました。
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KO-GU 池袋 店長 仲川
Meeting with NOSE SHOP
NOSE SHOPに入るきっかけは、勤務先の古着店の閉店でした。系列店で働くという道には進まず、古着以外のジャンルにも挑戦して、自分の強みを身につけようと思ったんです。興味があって、かつ古着店で培った接客経験を活かせるのは…と考えたとき、真っ先に香水が思い浮かびました。いくつか調べてみて、一番ピンときたのがNOSE SHOPでした。以前から店舗に訪れていて、コンセプトがアバンギャルドでかっこいいなと。それに、NOSE SHOPが扱うニッチフレグランスは、世界各国の貴重なアイテムという点で古着と似ているとも思いました。「転職するならここしかない!」とNOSE SHOP1社に望みをかけてアルバイトに応募し、無事採用されました(笑)。
初めての勤務先は「NOSE SHOP 渋谷」。最初のうちは、お店に並ぶニッチフレグランスの多種多様さに圧倒されっぱなしでした。それまで「香水と言えばウッディ系一択」と思っていたのですが、たくさんの香水に触れるうちにスパイス系や甘い香りなど、どんどん興味の幅が広がっていきました。ジェンダーの垣根がないニッチフレグランスの世界を知って、自分の価値観も広がったような気がします。
古着店で接客のスキルは積んでいましたが、目に見えない香りの魅力をどうお客様に伝えるべきかわからなくて、最初は苦労しましたね。一緒に働く先輩や仲間に教えてもらって、ひとつひとつ学んでいきました。一緒に働く人たちがとにかく魅力的で、波長も合うし、長く働き続けたいなと思いました。
「NOSE SHOP 渋谷」に勤務して3カ月で、NOSE SHOPがプロデュースするデイリーフレグランスブランド「KO-GU」の立ち上げが決まり、KO-GUに配属となりました。ブランドの立ち上げを経験できるなんて、またとない貴重な機会。とてもうれしかったのを覚えています。その後、2022年3月にルミネ新宿にオープンした第1号店「KO-GU 新宿」にて社員登用を受け、翌年には副店長に。現在は「KO-GU 池袋」の店長を務めています。30種類のオードパルファムからスタートしたKO-GUですが、今では38種類に増え、ハンドクリームやバスソルトなどアイテムの種類も充実。KO-GUの成長を振り返ると、アルバイトから社員、店長になった自分と重ね合わせてしまいます。約3年の間にKO-GUの魅力に気づいてくださるお客様、さらにはリピーターの方ももどんどん増え、とてもうれしく思っています。
What’s in my “NOSE”
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好きな香りのジャンルは、ウッディ系やスパイス系。仕事中はKO-GUのオードパルファムを複数組み合わせてカスタマイズ。職場や自宅、外出先など、シーンにあわせた香りのレシピを開拓中です。
Maison Louis Marie「No.4 ボワ ドゥ バランクール|バランクールの森」
サンダルウッドやシダーウッドなどが使われた、大好きなウッディ系のオードパルファム。寝る前に枕やベッドリネンに振りかけて「寝香水」として使うことも。朝、目覚めたとき、ほのかに香るサンダルウッドが最高なんです。目覚めが良くなる気がします。
Abel「グレーラブダナム パルファム エキストレ」
すでにブランドでは廃盤になってしまっている製品ですが、好きなウッディ系の香りとしてご紹介させていただきます。エッセンシャルオイルを配合した、アルコールフリーのフレグランスで持ち運びに最適。常にバッグに入れて、髪を手直ししたいときにヘアオイルに混ぜて使っています。存在感はあるけれど重すぎないウッディ系の香りがお気に入りです。
※NOSE SHOPでは在庫なくなり次第販売終了となります。
KO-GU「ラベンダー」
仕事の時には必ず言っていいほど身に着けまとうのが、このKO-GUの「ラベンダー」。お店のスタッフたちにも「仲川と言えば」という感じでお伺いします(笑)。さわやかさと甘さのバランスが絶妙な香り。季節に寄り添ってくれるので、とても気に入っています。
KO-GU「バニラ」
このバニラは甘さが全面に出てこないから単体はもちろん、カスタマイズにもぴったりなんです。他の香りを際立たせ、奥行きを出してくれます。私にとってKO-GUのベスト・オブ・方程式は「ラベンダー×バニラに、その日の気分でウッディ系をプラス」です!
KO-GU「ベルガモット」
ウッディやスパイス系の香りが好きですが、柑橘系のベルガモットもお気に入り。すっきりとしたお茶系のノートが含まれているので、上品かつきれいめに身につけられます。KO-GUの「シナモン」「ソイル」「モス」との組み合わせも相性バッチリです。
Favorite Items
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TE.ON「ボタニカルバター lotus」/1DK「スタイリングオイル」
髪のケアとセットに欠かせないのが、このボタニカルバターとスタイリングオイル。長年お世話になっている美容師さんが開業した鎌倉のヘアサロンに通っているのですが、そこで購入しました。この2つをレイヤリングした香りが大好きで、お気に入りです。
uka「スカルプブラシ kenzan」
シャンプーしながら頭皮のマッサージができる、シリコン製のスカルプブラシ。頭皮の健康のために長年愛用していて、この「kenzan」はすでに5代目です(笑)。ブラシの先が丸くなったら、新しいものに買い替えています。
マッサージボール
立ったまま足の裏でコロコロしたり、寝転がって背中に当てたり、体をほぐすために使っています。適度に「痛気持ちいい」感じが好きで、疲れが軽減する気がします。
Microplane「マルチスパイスミル」
同僚とスパイス専門店を訪れたときに買いました。シナモンやナツメグなどをこのミルでサッと挽いて料理や飲み物、アイスなどにかけています。スパイスを使うと、食材の味がグッと引き立つのでよりおいしく感じます。
実は入社して間もない頃、香水に含まれるピンクペッパーをコショウの一種だと勘違いしていたんです。上司にピンクペッパーはウルシ科の植物の実を乾燥させたものだと教えてもらい、すぐにピンクペッパーを買いに行きました。そのとき、自分で体験して学び、感じたことをお客様にも伝えることが大切だなと気づかされました。以来、身近にあふれるスパイスの香りを意識するようになりました。
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古道具(ティーインフューザー、ワインオープナー、熱燗セット)
古着だけでなく、日常を囲む雑貨や食器など一点ものの古道具を見つけることが好きで、古道具店や蚤の市をよく探し回っています。今回は香りにまつわる古道具を持ってきました。ティーインフューザー、ワインオープナー、熱燗セットです。実はお酒も大好きで、この熱燗セットは行きつけの小料理屋さんの方からいただきました。お燗にして味や香りが増したり変化することを「味が開く」というのですが、その過程を味わい、楽しむことはまさに至福です。
Perfume Coordinatiton
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古着店を退職後ももっぱら古着を好んで着ているのですが、今回は手持ちの古着の中でも特別なヴィンテージのスカートを主役にコーディネートを組みました。
シルク地のとっても繊細なファブリックで作られた60年代のキルティングスカートで、柄、色合い、サイズ感のどこをとってもドストライク! まさに運命的な出合いを感じました。裾のあたりには修繕のあとも見られ、長い間大切にされてきた背景を思うと、それを受け継ぐ責任を感じますし、私も末永くタイムレスに着ていきたい一着です。
香水は、私の方程式に習ってKO-GU「ラベンダー×バニラ」に、今回は「ベルガモット」を重ね合わせました。重厚感のあるスカートとジャケットのかっちりとしたスタイルなので、香水はあえて軽さがありつつも上品なベルガモットを組み合わせてバランスを意識しました。奥行きのあるハーバル感がクラシックになり過ぎず、インパクトのあるデザインのアイテムも自然と自分に馴染んでくれるような気がします。
jacket:Max Mara(vintage)
skirt:vintage
shoes:asics
perfume:KO-GU ラベンダー×ベルガモット×バニラ
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Dear NOSE SHOP FAN!
世界最高級の天然香料が主体となったKO-GUのフレグランスは、ひとつひとつの香りの個性が明確で、バリエーションの豊かさを感じていただけると思います。好みの香りはもちろん、「好き」から少し離れた香りも、ぜひ気軽に店頭で試していただきたいなと思います。フレグランスだけでなく、ハンドクリームや、リキッドソープ、バスソルトなどいろいろなアイテムを通して、日常的に香りを楽しんでいただけたら嬉しいです。
※記事内の紹介製品は、すべてスタッフの私物です。
photo・interview|NOSE SHOP
text|Miho Kawabata