“百人一首”夏の詩と香水

漫画やアニメ、映画化もされ大人気だった『ちはやふる』と言えば百人一首ですよね。
私は学生時代、学校で百人一首大会があり授業で百人一首を覚えた事があります。(大会の結果はボロボロでしたが…笑)
さて、そんな百人一首ですが、夏の歌は意外と少なく4首だけなんです。
今回はそのうち3首とそのイメージに合う香水をセレクトしてみました。

※あくまで、香りがメインなので詩については簡潔にまとめています。また、浦野の感覚の詩と香りのリンクです。

春すぎて 夏来(き)にけらし 白妙(しろたへ)の 衣(ころも)ほすてふ 天(あま)の香具山(かぐやま)/持統天皇

【訳】春がすぎて、もう夏が来てしまったらしい。衣更えのための真っ白な衣が干してあるという、天の香具山の山裾には。

春の終わり、すでに初夏を迎えた季節。
夏の青い空と香具山の緑、真っ白な衣の爽快なコントラストを唱った詩だと私は解釈しています。
初夏の新緑、田植えの時期、香具山に干した真っ白の衣、空には白い入道雲と青い空。
想像しただけで、爽やかな涼しげな感じが伝わる詩にはペパーミントのような爽やかさを感じました。
と、そこでリンクしたのはこちらの香り。

LES BAINS GUERBOIS/1979 ニュー・ウェイヴ

こちらはLES BAINS GUERBOISから新しく発売されたばかりの新作の香り、1979 ニュー・ウェイヴです。この香りの中心はミントですが、鼻から突き抜けていく爽やか100%のミントではないのが面白いんです。トップにはペパーミントとスペアミントと2種類が使われていますが、そこにアルデヒドが加わるのが面白いところ。
アルデヒドの香りの代表作と言われる香水がCHANELのNo.5ですが、ボディパウダーのようなパウダリーな香りと言えば想像がつきやすいでしょうか!?ミント単体の尖った爽やかやにアルデヒドが合わさると丸みをもって香ります。そして、途中からアイリスのお花、サンダルウッドのミルキー感も顔をだしてきます。爽やかなのに上品な大人なミントの香りだと私は思いました。
この詩の景色(色)のコントラストと、そよ風の吹く穏やかな情景に優しいミントの香りが重なりました。

NOTE:
トップ|ペパーミント、スペアミント、アルデヒド
ボディ|アイリス、シダー(ヴァージニア産)
ベース|サンダルウッド(オーストラリア産)、ムスク、アンバーウッド

夏の夜は まだ宵(よひ)ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿(やど)るらむ/清原深養父

【訳】夏の夜はとても短い。まだ早い時間だと思っていたら、月が西に沈む間もないまま夜が明けてまった。月は雲のどこ辺りに宿をとっているのだろう?

月の美しかった夜の明け方に読んだ詩だそう。
現実には夏の夜は明けるのが早いからと言って月が西に沈む間もない、なんてことはないですが雲のどこかで月が宿をとって休んでいるのかな?と人間のように想像している想像力豊かな詩ですよね。

私も経験あります。明日は仕事休みだー!夜更かししようとテンションが上がって、大好きな海外ドラマを見始めて…気付いたら明け方だったという時。
特に今時期、夏なんてあっとゆう間に朝になってます(笑)
月が何処にいるかな?なんて考えるロマンチストではないですが、夜更かしのお供にしたい香水みつけました!

HERETIC PARFUM/ダーティ レモン(汚れたレモン)

2020年6月24日にNOSE SHOP横浜 NEWoMAN店がオープンした際に日本発上陸したLA発の香水ブランドがHERETIC PARFUM(ヘレティック パルファム)です。100%ナチュラル・オーガニックの天然香料を使い、香水のベースとなるアルコールも非遺伝子組み換えのオーガニックサトウキビアルコールを使用しています。キャッチーで奇抜なビジュアル写真からは想像もつかないくらいの肌なじみの良い、心地よい香りが特徴的です。

その中でも私がこの詩に選んだのは“ダーティレモン”の香り。【清楚なレモンを卑猥に汚す】と言う、なんともセンセーショナルなコンセプトですが、この香りを試してみた人には伝わるかもしれません。 “レモン”の香りと言えば誰しも、鼻を突き抜けるような、さっぱりとした爽やかな香りを想像しますよね?この香りで爽やかなのは纏いたての一瞬で、その後は甘みすら感じます。ピンクペッパーやブラックペッパー、イランイランのお花が加わりまったく新しいレモンの香りで、例えるなら私的には、レモン味のお菓子のような癖になる美味しそうな香りかなと感じてます。月夜が綺麗な夏の夜、こんな香りを纏って、景色や自然に想いをはせれるくらい心にゆとりを持ちたいなと思いました。

NOTE:
トップ|レモン、ライム、プチグレイン、ピンクペッパー
ボディ|ベルガモット、イランイラン、ブラックペッパー
ベース|パチョリ、サンダルウッド、ジュニパー

風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける/従二位家隆

【訳】風がそよぐ“ならの小川”(京都にある上賀茂神社の参道にある小川のこと)の夕暮れ時は、すっかり秋の気配になっているけれど、みそぎの神事で、まだ夏なのを知りました。

夏の終わり。
夜は気温が下がり過ごしやすくなってきたり、いつの間にかミンミン蝉の声も消えていて秋の気配を感じることありますよね?
私としては、学生時代の8/31(夏休みの最終日)にいつも“私の夏が終わった”と思うわけです。この詩には、名残惜しい“夏の記憶”の香りが合うかなと思いました。それが、こちら!

Regime des Fleurs|ウェーブズ 波(オードトワレ)

レジームの中でも「ハワイの自然」を表現したシリーズより、“ウェーブス 波”の香りが私の中でこの詩と重なりました。
名前から想像つくかもしれませんが、透明感あふれる常夏の海。常夏と言ってしまうとココナッツなど甘い香りを想像させるかもしれませんが、こちらはサッパリした感じ。マリンノートではありますが、ヤシの木の木陰、白い砂浜、穏やかな海の波を想像させてくれます。
店頭でも、普段マリンノートは苦手意識があったとおっしゃる方でも、これなら纏いやすそうだし、アウトドアなど外に行く時に纏いたい香りとの声を頂けます。この穏やかさが、夏の終わりの少し寂しい気持ちに寄り添ってくれるかなと思って選びました。楽しかった夏の思い出、まだ終わらないで欲しい…そんな気持ちです。

NOTE:
砕いたハーブ、ビーチサイドの蕾、ティリーフ、海水、海の泡、溶岩、海のミネラル、マンゴーウッド

百人一首の夏の詩と香水をリンクさせてみましたが、いかがでしたか?
私にはそれぞれ、こんな香りのイメージでしたが皆さんのイメージもぜひ店頭で教えてくださいね。
浦野でした。